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西田 宗千佳のBeyond the Mobile 第3回

挑戦的モバイル、HP 2133の実力はいかに?

2008年06月05日 11時00分更新

文● 西田 宗千佳

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ボタン配置に難のある小さなタッチパッド

 小さなボディーフルキーを搭載したためか、タッチパッドはかなり小さい。マウスボタンを下に配置することができず、左右に分割配置した独自の形状だ。

タッチパッドのボタンは左右にある。ストロークが長めであまり押しやすくない。上にあるのはタッチパッドを無効化するボタンで、無効化時にはボタン中央のマークがオレンジに光る

 操作性の面で、唯一気になったのはこのタッチパッドのボタンだ。左右に分かれていることそのものは、さして問題ではない。気になったのは、ボタンのストロークが妙に深いうえに腰がなく、押し心地が悪いことだ。パッドの小ささと相まって、正直あまり使いたいと思えなかった。キーボードで見せたのと同じレベルのこだわりが欲しかったところだ。率直にいえば、Bluetoothなどで外付けマウスをつないで使った方がましというレベルである。

 なお、タッチパッドの上部にあるボタンは、タッチパッドを無効化するためのもので、最近のHPのノートには標準装備されている。サイズが小さいためか、HP Miniではタイプ中にタッチパッドに触れてしまうことが少なくないため、長文をタイプ中には、このボタンを押しておいた方がいいだろう。

本体前面。電源ボタンは左手前にある。右は無線LANスイッチ

 ディスプレーは、低価格ミニノートには珍しく1280×768ドットのWXGAとなっており、「画面の狭さを感じさせることはない。発色も良好で、妙な色の偏りもなかった。ただし、ディスプレーサイズそのものは8.9インチと、本体サイズに比べふた回り小さい。「額縁」の上部はWebカメラ、左右はスピーカーとなっている。

 ディスプレー表面はいわゆる「光沢仕上げ」だが、他社のノートと違って反射防止のコーティングはなく、単に強度をカバーするアクリル板がかぶせられているだけだ。そのため、外光の写り込みはかなり気になる。バックライトをかなり強めに設定しないと、明るい場所では表示がかなり見えづらい。

ディスプレーは光沢タイプで、外光の反射が目立つ

ディスプレーは光沢タイプで、反射防止の処理は施されておらず、外光の反射が目立つ

 既存の低価格ミニノートとの違い、という点では、HDDの容量も挙げられる。EeePCはHDDを搭載せず、5GBのSDメモリーカードをHDD代わりに使っていた。読み込み速度の点ではプラスに働くし、「どこまで不要ファイルを削れるか」という意味ではマニア心もくすぐる仕様だが、WindowsをOSとして一般の人が使う前提に立つと、あまりに容量が少なすぎて使いにくかった。その点HP Miniの場合は、120GBもしくは160GBの2.5インチHDDが使われており、容量の面で問題はない。

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