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西田 宗千佳のBeyond the Mobile 第3回

挑戦的モバイル、HP 2133の実力はいかに?

2008年06月05日 11時00分更新

文● 西田 宗千佳

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おすすめは「ハイパフォーマンスモデル」
6セルバッテリーで4時間程度動作

 HP Miniには、価格重視の「スタンダードモデル」と、今回試用した「ハイパフォーマンスモデル」がある。

 両者の違いは下記のとおりだが、2万円という価格差以上の差がある、と言っていい。OSがWindows Vistaであることを考えると、メモリーはやはり2GBはあった方がいいし、バッテリーも長時間動作が可能な6セルが欲しいところ。よほどの割り切りがない限り、ハイパフォーマンスモデルがおすすめだ。

HP Miniのモデルによる違い
ハイパフォーマンスモデル スタンダードモデル
CPUクロック 1.6GHz 1.2GHz
メモリー 2GB 1GB
HDD 160GB 120GB
Bluetooth あり なし
内蔵カメラ あり なし
同梱バッテリー 3セルと6セル 3セルのみ
OS Windows Vista Business Windows Vista Home Basic
XPダウングレード あり なし
価格 7万9800円 5万9800円

 今回もベンチマークソフト「BBench」を使い、10秒ごとにキー入力、60秒毎に無線LANを使い、ウェブへのアクセスを自動的に行ないながら、バッテリーが切れるまでの時間を計測した。

 結果はグラフのとおり。3セルのバッテリーでは最長でも2時間に満たないが、6セルの場合、おおよそ4時間動作する。無線LANを利用した実用シーンに近いテストでこの結果ならば、十分満足すべき内容といえる。

バッテリー駆動時間の計測結果

バッテリー駆動時間の計測結果。省電力設定はHP 2133の標準設定で、動的CPUクロック制御、バックライト輝度低め。フルパワー設定はCPUクロック最高、バックライト最高輝度

 ただし、6セルのバッテリーは大きく重い。元々HP Miniは3セルバッテリー装着時でも約1.27kgと、大きさの割には少々重めだ。それが6セルになると約1.44kgに増え、毎日持ち運ぶノートとしては限界ギリギリの重量となる。

 また3セル分増えたバッテリーの形状は、増えた部分がそのまま本体の下に出っ張る形となり、せっかくのルックスが台無しになる。バッテリー駆動時間を気にするのなら6セルバッテリーは必須の存在だが、重量が増えて鞄の中での収まりも悪くなることを思うと、非常に悩ましい存在だ。

3セルバッテリー

3セルバッテリーを装着した状態

6セルバッテリー

6セルバッテリーを装着した状態。増量分が下にあるため持ち上がっている

本体左側面見た6セルバッテリー状態

本体左側面から見た6セルバッテリー状態。はみ出し部分が可動したりはしないため、鞄に入れる際にはかなり邪魔になってしまう

本体左側面

3セルバッテリー状態の左側面。端子類は左からアナログRGB出力、USB(外付けマルチベイII用電源コネクタ付き)、マイク入力、ヘッドホン出力

本体右側面

本体右側面。Express Cardスロットと、その下にSDメモリーカードスロット、USB、LAN端子などが並ぶ

 HP Miniの場合、3セルバッテリーの使用を助ける機能も存在する。HPのモバイルノートには、「HPファースト・チャージ・テクノロジー」と呼ばれる急速充電機能があり、HP Miniにも標準で搭載されている。この機能を使えば、3セルバッテリーの90%までを1.5時間で充電できる。こまめに充電して使いやすい仕様になっているのである。

付属のACアダプター

付属のACアダプター。約280gと軽いわけではないが、ストレートな形状のうえ、ケーブルを短くするためのウォールマウントコネクター(写真は装着状態)が付属するため、鞄に収まりやすい

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