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松村太郎の「ケータイが語る、ミクロな魅力」 第10回

PC的インターフェイスの鬼「N905i」

2007年12月21日 13時50分更新

文● 松村太郎/慶應義塾大学SFC研究所 上席所員

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「絵文字」がダイレクトに選べる


 パソコンに似た操作感をケータイに搭載することについては、「ケータイの画面でポインターを動かせても……」と思う人もいるだろうし、パソコンっぽい要素を入れても「ケータイユーザーには気に入ってもらえなさそうだ」という意見もあるだろう。

 しかしこれを喜んで使っているユーザーの中には、意外にも絵文字やHTMLメール作りにうるさい女性ユーザーがいたりする

 僕が使った感想としても、確かに絵文字を選ぶ動作は速い。一覧から見つけた絵文字に一発でカーソルを合わせることができる使い勝手はとても快適で、絵文字入力もはかどる。またスクロールを行なう際も、ボタンの押しっぱなしよりも加減ができる点で使いやすかった。

インライン入力

インライン入力に対応した点もパソコンっぽい。ニューロポインターを利用して絵文字を選ぶ操作感は、これまでにないダイレクトな感覚だ

 実はN905iには、パソコン的なインターフェースがまだある。

 N905iが初めての端末ではないが、文字入力中に未決定の文字列が、決定済みの文章に続けて入力できるインライン入力に対応していたり、iモードのブラウザーが5つまでのタブに対応して、切り替えながら利用できたりといった感じだ。

 さらに言えば、Mac OS Xの「Dashboard」のように、メニューからすぐに検索窓を呼び出して、すぐに検索エンジンを参照することもできるようになった。タブブラウジングとともに、これもまた重宝しそうな機能である。

 パソコンでは当たり前のような機能を、ケータイに載せながらかゆいところに手が届く機能に上手く仕立てた──。N905iでは、そんなアレンジの妙を見たような気がする。


筆者紹介──松村太郎


ジャーナル・コラムニスト、クリエイティブ・プランナー、DJ。慶應義塾大学SFC研究所上席所員(訪問)。ライフスタイルとパーソナルメディア(ウェブ/モバイル)の関係性について探求している。自身のブログはTAROSITE.NET



*次回は1月10日掲載予定


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