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目の前で戦車が実弾発砲!

平成19年度富士総合火力演習を取材せよ!

2007年09月15日 20時15分更新

文● アスキー戦車部長Y

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●中距離支援火力

 次に会場に現れたの中距離支援火力だ。73式小型トラックなどに分乗した隊員が演習場に展開し、手際よく火砲を設置。そして、敵兵に見立てた標的の風船を次々と破壊していく。ちなみに迫撃砲とは、曲射弾道で敵の頭上から攻撃する武器で、見通しの良くない山岳戦や市街戦で用いられることが多い。

81mm迫撃砲L16、120mm迫撃砲 RT

81mm迫撃砲L16と120mm迫撃砲 RT 画像向かって左側が81mm迫撃砲L16。イギリス製で重量38kgと軽く、取り回しが良い。右側が120mm迫撃砲 RT。原型はフランス製で、日本ではライセンス生産したものを採用している

 次は誘導弾の展示だ。会場に73式小型トラックや高機動車が進入し、演習場全面に停止すると隊員が飛び出して各誘導弾発射システムを展開する。ちなみにこれら誘導弾は、総火演実施時に観客席前では発射しない。バックブラスト(後方爆風)が激しく危険なのだそうだ。そのため、誘導弾の実弾射撃は演習場前方の草原内部の発射陣地から行われるため、残念ながら観客先からは直接見ることが出来ない。

64式対戦車誘導弾

64式対戦車誘導弾 自衛隊に初めて配備された誘導弾にして、40年以上を経ていまだ現役のシステム。73式小型トラック等に搭載され、発射後は有線誘導で標的に誘導する。有効射程1.6km

79式対舟艇対戦車誘導弾

79式対舟艇対戦車誘導弾 上陸を意図する敵部隊の車輌や舟艇を水際で攻撃するための誘導弾。誘導方式は赤外線を使用した光学式。有効射程4km

87式対戦車誘導弾 (通称“中MAT”)

87式対戦車誘導弾 レーザー誘導方式を採用し、肩撃ちも可能な誘導弾。車輌やヘリコプターなどの攻撃に用いられる。有効射程2km

96式多目的誘導弾システム

96式多目的誘導弾システム 高機動車の車台を利用した誘導弾システム。誘導方式は光ファイバを使用した有線誘導で誘導弾に搭載した赤外線センサーの画像を見ながら誘導する。そのため、間に丘陵や山岳などがあって見通しが利かなくても誘導可能で、山岳越えあるいは山岳迂回など誘導も可能だ。79式対舟艇対戦車誘導弾の代替として導入が進んでいる。有効射程は10km

●対人障害

 これが自衛隊が配備を進めている指向性散弾だ。

爆破前 爆破直後
爆破前、風船が見える爆破直後で、風船が破裂している

指向性散弾

指向性散弾 スウェーデン製FFV013をライセンス生産し陸自で採用したもの。対車輌、対人用に用いられる。事前に敵の侵攻路に仕掛け、敵車輌や敵部隊が射程内に入ったところで有線で爆破する

●ヘリ火力

 近距離火力の花形と言えば戦闘ヘリコプターだ。日本には現在2種類の戦闘ヘリが配備されている。まず、1986年から配備された対戦車ヘリコプター AH-1S「コブラ」、そして昨年より配備が進んでいる戦闘ヘリコプター AH-64D「アパッチ」だ。ここでは「コブラ」が登場し、20mm機関砲による射撃を展示している。
 会場両サイドから進入してきた「コブラ」だが、演習場で丘を縫って飛行している時にも驚くほどにエンジン音やローターの風切り音が聞こえない。大げさだがまったくの無音のようにも思えてしまう。敵部隊移動中に「コブラ」が伏兵として待ち受け、相手の意表をついて攻撃する、というような戦い方も可能なのだ。

対戦車ヘリコプター AH-1S「コブラ」

AH-1S「コブラ」 1979年から導入が進められた対戦車ヘリ。主武装は光学誘導式のTOWミサイル、そして20mm機関砲だ。なお、原型機はアメリカが1967年にベトナム戦争へ投入したAH-1であり、40年を経てさすがに旧式化は否めない。特にTOWミサイルは光学誘導で命中するまでガナーの誘導が必要で、その間、敵の射撃に晒されることになる

(次ページへ続く)

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