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ASCII Power Review 第227回

お値段12万3000円も魅力です!

ビジネスにもゲーマーにも魅力的な超小型モバイルマシン「GPD WIN Mini」実機レビュー

2023年12月11日 10時00分更新

文● 写真 ジャイアン鈴木 + 編集● ASCII PowerReview軍団

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 キーボードもゲームパッドも即使いたいモバイラーに朗報! 「GPD WIN Mini」はキーボード奥にゲームコントローラーを備えたモバイルゲーミングUMPCだ。ゲームパッドとしての操作性は携帯ゲーム機と同等、キーボードのタッチタイプはかなり難しいが、親指入力であれば快適にテキスト入力可能。

 またUMPC向けとしては現在最高クラスの「Ryzen 5 7640U」または「Ryzen 7 7840U」が採用されており、3Dゲームを実用的な速度で動作させられる。ビジネスユーザーにもゲーマーにも魅力的な超小型モバイルマシン「GPD WIN Mini」を天空からお借りできたので実機レビューをお届けしよう!

「GPD WIN Mini」実機レビュー

GPD「GPD WIN Mini」は天空の直販価格で12万3000円~19万2400円

CPUはUMPC向け最高クラス
Ryzen 7 7840UまたはRyzen 5 7640Uを搭載

 「GPD WIN Mini」はOSに「Windows 11 Home」、CPUに「AMD Ryzen 7 7840U」(8コア、16スレッド、最大5.1GHz、28W)または「AMD Ryzen 5 7640U」(6コア、12スレッド、最大4.9GHz、28W)を採用。

 メモリーは16GB/32GB(LPDDR5-6400)、ストレージは512GB/2TB(PCIe Gen4 x4接続SSD)を搭載している。GPD Directでは下記の4モデルをラインナップ。またOSは「Steam OS」または「GPD OS」もインストール可能だ。

・Ryzen5 7640U/16GB/512GB 12万3000円
・Ryzen7 7840U/32GB/512GB 14万3700円
・Ryzen7 7840U/32GB/2TB  16万8000円
・Ryzen7 7840U/64GB/2TB  19万2400円

 なお発送予定日は2023年12月下旬。記事執筆時点では先行予約キャンペーンが実施されており、専用グリップアダプター、専用ケース(天空オリジナル)、専用液晶保護シート、GPDロゴ入り液晶クリーナーが付属する。

 APU、メモリー、ストレージ以外のスペックは共通。ディスプレーは7インチIPS液晶で1920×1080ドット、314ppi、16対9比率、輝度500ニト、リフレッシュレート最大120Hz、視野角168度、10点マルチタッチ対応を搭載。ウェブカメラは非搭載だが、DTS:X Ultra対応のデュアルスピーカー、マイクを内蔵している。

 インターフェースは、USB 4(40Gbps)、USB 3.2 Gen 2 Type-C(10Gbps)、OCuLink(SFF-8612)、3.5mmコンボジャック、microSDメモリーカードスロット(最大2TB、UHS-I、V30)を用意。ワイヤレス通信はWi-Fi 6E、Bluetooth 5.2をサポートしている。

 本体サイズは約168×109×26mm、重量は約520g。44.24Whのリチウムポリマーバッテリーを内蔵しており、バッテリー駆動時間は処理の重いゲームや作業で約2時間、普通程度のゲームや作業で約3~6時間、処理の軽いゲームや作業で約10時間とうたわれている。

 フットプリントは新書判よりもコンパクト。ボディーバッグなどでもスムーズに出し入れ可能だ。QWERTYキーボードはタッチタイプには困難なサイズだが、常に携帯できるモバイルゲーミングUMPCに仕上げられている。

「GPD WIN Mini」実機レビュー

本体サイズは約168×109×26mm。カラーはマット調の「ラスティブラック」。指紋はちょっと目立つ

「GPD WIN Mini」実機レビュー

大型ファンとデュアルヒートパイプで構成された冷却システムを採用

「GPD WIN Mini」実機レビュー

ディスプレーは7インチIPS液晶で1920×1080ドット、500ニト、リフレッシュレート最大120Hzを搭載

「GPD WIN Mini」実機レビュー

キーボード奥にはゲームコントローラーとタッチパッドを配置

「GPD WIN Mini」実機レビュー

背面にはOCuLink、microSDメモリーカードスロット、コンボジャック、ゲームパッド/マウス切り替えボタン、USB 3.2 Gen 2 Type-C、充電インジケーターライト、USB 4を用意

「GPD WIN Mini」実機レビュー

左右から握って使用するので、左右側面には端子、ボタンは配置されていない

「GPD WIN Mini」実機レビュー

ディスプレーは最大180度近くまで開ける

「GPD WIN Mini」実機レビュー

パッケージには、本体、ACアダプター、USBケーブル(Type-C to Type-C)、USB変換アダプター、説明書が同梱

「GPD WIN Mini」実機レビュー

ACアダプターとUSBケーブル(Type-C to Type-C)

「GPD WIN Mini」実機レビュー

ACアダプターの型番は「YJC065A」。仕様は入力100-240V~2A、出力5V 3A、9V 3A、12V 3A、15V 3A、20V 3.25A、容量65W

「GPD WIN Mini」実機レビュー

本体にはUSB Type-A端子が用意されていないが、変換アダプターが同梱されている

「GPD WIN Mini」実機レビュー

説明書は中国語、英語、日本語で記載されている

「GPD WIN Mini」実機レビュー

本体の重量は実測527g

「GPD WIN Mini」実機レビュー

ACアダプターとUSBケーブルの合計重量は実測176.9g

キーボードはタッチタイプは難しいが
ゲームパッドは快適に操作可能だ

 それでは本製品を実際に使った感想をお伝えしよう。まず売りのひとつであるQWERTYキーボードだが、これは両手でタッチタイプしやすいものではない。キーピッチは実測10.1mmが確保されており、FキーとJキーにはホームポジションの目安となる突起が設けられているが、相当練習しなければキーボードを見ずに入力するのは至難の業。

 とは言え筆者の知人には「HP200LX」というキーボード付きPDAをタッチタイプできる方がいる。タッチタイプは不可能ではないと思う。

 一方、ゲームパッドはやや小ぶりだが、こちらは少し慣れれば快適に操作できるようになった。「GPD WIN Mini」はどちらかと言うと、ゲーム機に軸足を置いて設計された製品なのだろう。

「GPD WIN Mini」実機レビュー

キーピッチは実測10.1mm前後。さすがにタッチタイプは困難だが、FキーとJキーには突起が設けられている。練習あるのみ!

「GPD WIN Mini」実機レビュー

ゲームパッドはやや小ぶりだが、こちらは慣れれば快適に操作可能

「GPD WIN Mini」実機レビュー

コンパクトなUMPCなのにキーボードにはバックライトが内蔵。暗闇でもキーの位置を確認できる

「GPD WIN Mini」実機レビュー

ディスプレーは10点マルチタッチ対応。キーボード奥のタッチパッドよりも画面を触ったほうが手っ取り早い

 7インチIPS液晶ディスプレーのリフレッシュレートは最大120Hz。色域については公表されていないが、カラーキャリブレーション機器で実測したところ、sRGBカバー率は92%、sRGB比は99%、AdobeRGBカバー率は70%、AdobeRGB比は74%、DCI-P3カバー率は72%、DCI-P3比は73%という値となった。

 モバイルノートPCに搭載されている液晶ディスプレーとして色域はやや標準を下回る。ハイリフレッシュレートに重きを置いてパネルが選択された可能性が高い。

「GPD WIN Mini」実機レビュー

7インチIPS液晶ディスプレーの輝度は500cd/m²。色域は公表されていない

「GPD WIN Mini」実機レビュー

実測したsRGBカバー率は92%、sRGB比は99%、AdobeRGBカバー率は70%、AdobeRGB比は74%、DCI-P3カバー率は72%、DCI-P3比は73%

さすがRyzen 7 7840Uの威力
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