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ASCII Power Review 第174回

Zは変わらずなので最強VAIOはこちらになります

「VAIO SX14」 実機レビュー = 第12世代Core搭載で最速のVAIOになりました!!

2022年06月14日 09時00分更新

文● 写真 ジャイアン鈴木 + 編集● ASCII PowerReview軍団

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 VAIOはインテル第12世代Core(Alder Lake)のPシリーズを搭載した14型モバイルノートPC「VAIO SX14」を6月14日に発表、7月1日より出荷開始の予定だ。

 VAIOシリーズの一部モデルには「VAIO True Performance」という独自チューニングが施されており、CPUの性能を最大限に引き出すことにかけては定評がある。というわけで今回は、第11世代Coreを搭載した前モデルと比べて、どのぐらいのパフォーマンスアップを果たしているのか、じっくりと比較してみよう。

VAIO「VAIO SX14」

Core i7-1280P、5G機能を選べるのはALL BLACK EDITIONのみ

 VAIO SX14の一般販売向けには下記の4モデルがラインナップされている。

・VJS14590111B(想定価格27万9800円)
 Core i7-1260P(12C、28W)/ RAM16GB / SSD1TB / ファインブラック

・VJS14590211B(想定価格23万9800円)
 Core i5-1240P(12C、28W)/ RAM16GB / SSD512GB / ファインブラック

・VJS14590311T(想定価格23万9800円)
 Core i5-1240P(12C、28W)/ RAM16GB / SSD512GB / アーバンブロンズ

・VJS14590411W(想定価格23万9800円)
 Core i5-1240P(12C、28W)/ RAM16GB / SSD512GB / ファインホワイト

 これ以外のスペックは共通。ディスプレーは14型カラー液晶(16:9、1920×1080ドット、アンチグレア)を搭載。ディスプレー上部にはWindows Hello顔認証対応のフルHDカメラ(207万画素、プライバシーシャッター付き)とステレオマイクが内蔵されている。

 インターフェイスはThunderbolt 4(USB PowerDelivery、USB4、USB 3.1、DisplayPort 1.4)×2、USB 3.0(うちひとつは給電機能付き)×2、HDMI×1、有線LAN(1000BASE-T)×1、3.5mmヘッドセット端子×1を用意。ワイヤレス通信はWi-Fi 6E(11ax)、Bluetooth 5.1をサポート。ただし、Wi-Fi 6Eには後日アップデートにより対応する。

 本体サイズは320.4×222.9×13.3~17.9mm、重量は約1080g。53Whのバッテリーを内蔵しており、バッテリー駆動時間は約27時間とうたわれている。

 なお、VAIOの直販サイトおよびソニーストアからカスタマイズモデルが購入可能。そのなかでもスペシャルモデルの「ALL BLACK EDITION」のみ、CPUに「Core i7-1280P」(14C、28W)が採用、WWANに5Gを選べる。スペックにとことんこだわるなら、カスタマイズモデルを選択しよう。

●VAIO SX14カスタマイズモデル

OS Windows 11 Pro 64bit/ Windows 11 Home 64bit
カラー アーバンブロンズ/ブライトシルバー/ファインホワイト/ファインブラック
CPU Core i7-1260P(12C、28W)/Core i5-1240P(12C、28W)/Core i3-1215P(6C、15W)/Celeron 7305(5C、15W)
メモリー 32GB/16GB/8GB
SSD 2TB(Gen4)/1TB(Gen4)/512GB(Gen4)/256GB(Gen4)/512GB(Gen3)/256GB(Gen3)/128GB(Gen3)
WWAN 4G/非搭載
ディスプレー 4K/タッチ対応フルHD/フルHD
ペン 対応/非対応
指紋認証 搭載/非搭載
顔認証 搭載/非搭載
キーボード 英語/日本語(かな文字なし)/日本語(かな文字あり)/英語(ホワイトKBD)/日本語(ホワイトKBD) T
PM 搭載/非搭載

●VAIO SX14 ALL BLACK EDITION

OS Windows 11 Pro 64bit/ Windows 11 Home 64bit
CPU Core i7-1280P(14C、28W)
メモリー 32GB/16GB
SSD 2TB(Gen4)/1TB(Gen4)/512GB(Gen4)/256GB(Gen4)
WWAN 5G/非搭載
ディスプレー 4K/タッチ対応フルHD/フルHD
ペン 対応/非対応
指紋認証 搭載
顔認証 搭載
キーボード 英語(隠し刻印)/日本語(隠し刻印)/英語/日本語(かな文字なし)/日本語(かな文字あり)
TPM 搭載/非搭載

本体天面は立体成型カーボンファイバー。カラーはファインホワイト、アーバンブロンズ、ファインブラック、ブライトシルバー、オールブラックの5色が用意

本体底面。5G、4G(WWAN)モデルはヒンジ側にnanoSIMカードスロットを装備している

ディスプレーは4K、タッチ対応フルHD、フルHDの3種類を用意。ディスプレー上部にはWindows Hello顔認証対応のフルHDカメラ(207万画素、プライバシーシャッター付き)とステレオマイクが内蔵

ALL BLACK EDITIONには、英語(隠し刻印)、日本語(隠し刻印)、英語、日本語(かな文字なし)、日本語(かな文字あり)の5種類のキーボードを用意。これは日本語(かな文字なし)キーボード

本体前面と本体背面。前面のスライドスイッチはプライバシーシャッター用

右側面にはUSB 3.0(給電機能付き)×1、Thunderbolt 4(USB PowerDelivery、USB 4、USB 3.1、DisplayPort 1.4)×2、HDMI×1、有線LAN(1000BASE-T)×1、左側面にはセキュリティーロックスロット×1、USB 3.0×1、3.5mmヘッドセット端子×1を用意

ディスプレーは180度展開し、対面で画面を見ながら操作できる

本体以外に、ACアダプター、デジタイザーペン(別売り)、クリーニングクロスが同梱されていた

ACアダプター「VJ8PD65W」のケーブルの長さは実測180cm

ACアダプター「VJ8PD65W」の仕様は、入力100-240V~1.5A、出力5V 3A、9V 3A、15V 3A、20V 3.25A、容量65W

別売りのデジタイザーペン

本体の実測重量は1150.5g

ACアダプターの実測重量は164.5g

これがVAIO SX14の基板。CPUの上にオンボードメモリー、CPUの右上にWi-Fiモジュール、CPUの右下にSSDを配置。SSDの上にはWWAN(5G)が配置されている

ウェブカメラの画質設定が可能
すべてのアプリに反映される

 使い勝手におけるVAIO SX14最大のアップデートがウェブカメラ。「VAIOの設定」に「カメラ」の項目が新設され、背景ぼかし、自動フレーミング、顔優先AE、逆光補正(自動)、逆光補正(固定)、ちらつき低減などの設定が可能となった。もちろんここで変更された設定は、すべてのアプリに反映される。

 機能的に大きくアップグレードされた本機だが、残念ながら画質はあまりよろしくない。室内灯下での映像はかなり明るくなっているが、そのかわりにノイズが増えており、発色もやや不自然だ。

 表情が見えるぐらい明るければ実用上問題はない。しかしウェブカメラの画質を向上させたノートPCも増えてきている。機能だけでなく、画質も大きくアップデートされることに期待したい。

上のスライドスイッチを左にずらすと、プライバシーシャッターがレンズを物理的にふさぐ

「VAIOの設定」に「カメラ」の項目が新設。背景ぼかし、自動フレーミング、顔優先AE、逆光補正(自動)、逆光補正(固定)、ちらつき低減などを設定すると、すべてのアプリで反映される

これは「背景ぼかし」を有効にしてWindows 11の「カメラ」アプリで撮影した写真

 キーボードのキーピッチは約19mm、キーストロークは約1.5mm。キーボード面のたわみはやや大きいが、打鍵感自体は悪くない。タッチタイピングできるのならフルスピードで入力できるキーボードだ。

 「タッチタイピングできるのなら」と前置きした理由は、キートップの刻印が見づらいため。バックライトをオンにすればハッキリと刻印が見えるが、オフにすると特にファンクションキーのアイコンなどが非常に見づらい。デザインを重視しているのかもしれないが、夕方以降の疲れた目でも判別しやすいような配色に変更してほしい。

キーピッチは約19mm

キーストロークは約1.5mm

タッチパッドはクリック感を重視した2ボタンタイプ

左がバックライトオフ、右がバックライトオン

 VAIO SX14はタッチ対応フルHDディスプレーを選択すれば、デジタイザーペンを利用できる。本製品はディスプレーを180度展開できるので、画面の向きを180度回転させればタブレット端末感覚で描画が可能だ。

 ただし、ペン先がかなり硬いので、あまり筆圧が強いとディスプレーに傷が付きかねない。ひんぱんにデジタイザーペンを利用するのなら、ディスプレー保護フィルムを貼ることをお勧めする。

デジタイザーペンにはグリップ部にふたつのボタンが用意

ペン先はやや硬め。正確に線を描くなら、ディスプレーを180度展開して、画面の向きを180度回転させるといい

タッチ対応ディスプレーでは直感的な操作が可能。デジタイザーペンを使わないにしても、予算に余裕があれば選んでおきたい

 今回はタッチ対応フルHDディスプレー搭載モデルを試用した。カラーキャリブレーション機器「i1Display Pro」と色度図作成ソフト「ColorAC」で色域を計測したところ、sRGBカバー率が97.7%、AdobeRGBカバー率が74.2%、DCI-P3カバー率が73.7%となった。モバイルノートPCとしては平均以上の色域を備えている。

ディスプレーはシャープ製「LQ140M1JW55」を搭載

実測したsRGBカバー率は97.7%、AdobeRGBカバー率は74.2%、DCI-P3カバー率は73.7%

Core i7-1195G7搭載機の約1.86~1.96倍のCPU性能を発揮

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