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ASCII Power Review 第221回

お買い得な最新モバイルPC「VAIO S13」実機レビュー

2023年09月26日 10時00分更新

文● 写真 ジャイアン鈴木 + 編集● ASCII PowerReview軍団

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 VAIOは「ビジネスモバイルPCの最適解」をコンセプトにした13.3型モバイルノートPC「VAIO S13」を発売した。

 本製品はVAIOのモバイルPCとしては初めて16対10比率のディスプレーを採用。もちろん第13世代(Raptor Lake)のインテルCoreプロセッサーを搭載し、eSIMと物理SIMのデュアルSIMに対応するなど、2023年のビジネスモバイルノートPCに求められる性能、機能性を備えている。

 最軽量構成でほぼ1kgの軽量ボディー、21.5時間のバッテリー駆動時間も実現しているのもポイントのモバイラー注目のマシンなのである。

「VAIO S13」実機レビュー

「VAIO S13」15万9800円~

CPUは省電力特化型のUプロセッサーを採用
インターフェースはタイプA×3も

 「VAIO S13」はOSに「Windows 11 Home」/「同Pro」、CPUには
「Core i3-1315U」(6コア[2P+4E]、8スレッド、4.50GHz、15W)
「Core i5-1334U」(10コア[2P+8E]、12スレッド、4.60GHz、15W)
「Core i7-1355U」(10コア[2P+8E]、12スレッド、5.00GHz、15W)
を採用。メモリーは8GB/16GB/32GB(LPDDR4X、増設不可)、ストレージは256GB/512GB/1TB(PCIe Gen3 x4接続SSD)を搭載している。

 ディスプレーは13.3型WUXGA液晶(1920×1200ドット、16:10、60Hz、1677万色、アンチグレア)を搭載。HDRコンテンツの再生やタッチ操作には非対応だ。ディスプレー上部には92万画素ウェブカメラ、顔認証カメラ、マイク×2を内蔵。物理的なプライバシーシャッターも装備されている。

 インターフェースはThunderbolt 4(USB 4、USB Power Delivery、DisplayPort 1.4)×1、USB 3.0 Type-A×3、HDMI×1、有線LAN(1000BASE-T)×1、3.5mmコンボジャック×1を用意。ワイヤレス通信はWi-Fi 6(11ax)とBluetooth 5.1をサポート。またnanoSIM+eSIM構成のWWAN機能を選択可能だ。その場合にはGPS/Glonass/BeiDou/Galileo対応のGPS機能も利用できる。

 本体サイズは299.3×221.1×17.7~19.6ミリ、重量は1.072~1.084kg。51Whのリチウムイオンバッテリーを内蔵し(Battery reportで確認)、バッテリー駆動時間はJEITA Ver.2.0で約21.5時間、動画連続再生で約13時間とうたわれている。カラーはブラックとブロンズの2色展開だ。

 ボディーは比較的軽量に仕上げられているが、MIL規格(MIL-STD-810H)に準拠した品質テストをクリア。全機種共通品質試験として、埃、落下、輻射、振動、静電気、衝撃、開閉、摩耗、液晶加圧、コネクター強度、梱包落下・振動、環境、静音、いじわる、エージング/電圧、梱包重量チェックなどが実施されている。

 また全製品に対して、安曇野市の本社工場で約50項目に及ぶ品質チェックが実施。パフォーマンス、使い勝手と並ぶ現在のVAIOのアドバンテージが信頼性だ。

「VAIO S13」実機レビュー

本体天面。ボディーは米国国防総省制定のMIL規格(MIL-STD-810H)に準拠した品質テストをクリア

「VAIO S13」実機レビュー

本体底面は樹脂製。冷却口は設けられていないのは低発熱性に優れるUプロセッサーならではだ

「VAIO S13」実機レビュー

ディスプレーは13.3型WUXGA液晶(1920×1200ドット、16:10、1677万色、アンチグレア)

「VAIO S13」実機レビュー

キーボードは日本語配列(かな文字あり)

「VAIO S13」実機レビュー

本体前面(上)と本体背面(下)。本体前面にはプライバシーシャッターのスライドスイッチが配置

「VAIO S13」実機レビュー

右側面にはUSB 3.0 Type-A×2、HDMI、Thunderbolt 4、有線LAN、左側面にはセキュリティーロックスロット、電源端子、USB 3.0 Type-A、3.5mmコンボジャックを用意

「VAIO S13」実機レビュー

ディスプレーは最大180度まで展開可能

「VAIO S13」実機レビュー

パッケージには本体、ACアダプター、電源ケーブルが同梱

「VAIO S13」実機レビュー

ACアダプターのコード長は実測150cm、電源ケーブルの長さは実測75cm

「VAIO S13」実機レビュー

ACアダプターの型番は「VJ8AC19V82」。仕様は入力100-240V~1.5A、出力19V 3.42A、容量65W

「VAIO S13」実機レビュー

本体の重量は実測1071g

「VAIO S13」実機レビュー

ACアダプターと電源ケーブルの合計重量は実測222.6g

キーボードの打鍵感&効率はSXクラス
ディスプレー&カメラもVAIOクオリティ

 VAIOには、ハイエンドの「SX Line」、アドバンストの「S Line」、スタンダードの「F Line」が存在するが、キーボード、タッチパッドの操作感には違いがない。ただしVAIO S13はバックライトが内蔵されていない点には注意。とは言え個人的にはキーボードはディスプレーの明かりに照らされているで、なくて困ったことはない。

 VAIO S13は、キーピッチは約19ミリ、キーストロークは約1.5ミリ確保されており、打鍵感はよく、打鍵音も低め。キーボードの入力効率という点ではSXシリーズと遜色ない。個人的には手脂が目立たない防指紋塗装が非常に気に入っている。どんなにデザインのいいノートPCであっても、キートップに指紋が目立つようであれば台無しだ。

「VAIO S13」実機レビュー

キーピッチは約19mm

「VAIO S13」実機レビュー

キーストロークは約1.5mm

「VAIO S13」実機レビュー

ディスプレーを開くとキーボード面に適度な角度がつき、パームレストとテーブル面の段差が小さくなる

「VAIO S13」実機レビュー

電源ボタンは指紋認証センサー一体型

「VAIO S13」実機レビュー

タッチパッドの面積は実測90×50mm(左右クリックボタンを除く)

 ディスプレーの色域については特に公表、アピールされていないが、カラーキャリブレーション機器で実測したところ、sRGBカバー率は97.8%、sRGB比は104.9%、AdobeRGBカバー率は76.0%、AdobeRGB比は77.7%、DCI-P3カバー率は77.2%、DCI-P3比は77.3%という値が出た。

 写真や動画の色調整などに使うにはやや不足だが、モバイルノートPCとしては平均以上。一般的なビジネス用途であれば実用上十分な色域だ。

「VAIO S13」実機レビュー

13.3型WUXGA液晶(1920×1200ドット、16:10、1677万色、アンチグレア)の輝度は非公表だが、室内灯下であれば輝度40%でも実用上十分な明るさだ

「VAIO S13」実機レビュー

sRGBカバー率は97.8%、sRGB比は104.9%。AdobeRGBカバー率は76.0%、AdobeRGB比は77.7%。DCI-P3カバー率は77.2%、DCI-P3比は77.3%。

 ディスプレー上部の92万画素カメラには、ビデオ会議の体験を向上させる機能を搭載。「VAIOの設定」の「カメラ」では、「背景ぼかし」や「美肌効果」などを有効化可能だ。

 この設定は、ウェブカメラを利用するすべてのアプリで適用される。ビデオ会議アプリごとに画質設定する手間を省けるので、標準機能として採用されている点は本当に便利だ。

 また「AIノイズキャンセリング機能」も実装されており、自分の声をクリアに届けるだけでなく、相手の声も聞き取りやすい音声で再生可能だ。

「VAIO S13」実機レビュー

ディスプレー上部には92万画素カメラ、顔認証カメラ、マイク×2を内蔵

「VAIO S13」実機レビュー

Windows 11の「カメラ」アプリで撮影(背景ぼかしをオン)

「VAIO S13」実機レビュー

Windows 11の「カメラ」アプリで撮影(美肌効果をオン)

R23のCPUは7779pts
バッテリーは実測で約11時間動作!

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