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小島寛明の「規制とテクノロジー」 ― 第61回

あなたもネット依存症?

2020年02月10日 09時00分更新

文● 小島寛明

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 子どもたちがゲームで遊ぶ時間を1日1時間までとする条例の制定を香川県が進める中、今度は政府が、ゲーム依存症への対策を考える会議をはじめた。

 厚生労働省の公表資料によれば、2020年2月6日に開かれた最初の会合では、厚生労働省や文部科学省などの関係府省、アルコール依存などに詳しい国立病院の医師や、ゲーム関連の団体の代表者らが出席した。

 この会議は、ゲーム依存症の現状を把握したうえで、今後の対策を検討するのが目的だ。

 モニタやスマホに向かってゲームをするという、ごく私的な行為に対して、どこまで行政の介入が許されるのかについては、議論が大いに分かれるところだろう。

 しかし、ゲーム依存症は、子どもたちにとって、あるいはその親たちにとって深刻な問題になりうるのも一方の事実だ。

●中高生女子の6人に1人がネット依存の疑い

 この会議では、厚生労働省の研究班が2017年に、全国の中高生6万4000人を対象に実施した調査の結果が紹介されている。

 調査結果によれば中高生女子の16.6%がネット依存の疑いがあるという。中高生女子の6人に1人にネット依存の疑いがあることになる。

 一方、中高生男子は11.8%に疑いありの結果が出ている。男子より女子のほうが、依存の疑いのある中高生の割合が高いことが読み取れる。

 調査結果を基にした推計では、全国の中高生93万人にネット依存の疑いがあるという。2012年の調査結果では、52万人との推計値が示されているため、5年で41万人増えた計算になる。

 調査結果に対しては、あくまで「疑い」にとどまるといった反論も出ているが、少なくとも子どもとゲームを考えるうえで、念頭に置いておく必要のある数字だろう。

●8項目のネット依存質問票

 この調査では、ネット依存を診断する、以下の8項目の質問票が使われている。

□ネットに夢中になっていると感じる
□満足を得るために、ネットの利用時間をだんだん長くしたいと感じる
□ネット利用を制限したり、時間を減らしたり、完全にやめようとしたが、うまくいかなかったことがよくある
□ネット利用を制限したり、時間を減らしたり、完全にやめようとしたとき、落ち着かなかったり、不機嫌や落ち込み、またはイライラなどを感じる
□使い始めに思っていたよりも長い時間続けている
□ネットに熱中したために大切な人間関係を台無しにしたり、危うくしたりすることがあった
□ネットに熱中しすぎていることを隠すために、家族、学校の先生にウソをついたことがある
□問題や絶望的な気持ち、罪悪感、不安、落ち込みなどから逃れるためにネットを使う

 5項目以上当てはまるとネット依存が強く疑われる「病的使用」、3〜4項目でやや問題ありの「不適応使用」、0〜2項目で「適応的使用」と診断される。

 自分の胸に手を当てながら熟読すると、筆者の場合、質問1や5については、当てはまりそうだ。さらに、質問3についても思い当たる節がないとは言えない。

 3項目に該当するとなると、「不適応使用」に当たることになる。

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