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週替わりギークス第140回

サイバーフィジカル時代の人工知能とは?

「人工知能(AI)が仕事を奪う」は短絡的

2019年09月10日 17時00分更新

文● 佐久間洋司 編集● 上代瑠偉/ASCII

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本村陽一先生(左),佐久間洋司(右)

 前回の『週替わりギークス』では、国立研究開発法人産業技術総合研究所の本村陽一先生に、人工知能や Internet of Things(IoT)のトレンドなどをご紹介いただきました。今回も引き続き「クリエイティブ・ディストラクション・サロン produced by 佐久間洋司」をレポートさせていただきます。

 このサロンは、大阪イノベーションハブ(大阪市)と、公益財団法人大阪産業局主催で、7月1日にスタートした招待制のイベントです。若者が中心となって最先端のテクノロジー・ビジネスを学び、議論することを目指し、関係各所の協力のもとオール大阪で開催しています。

 今回の記事では、本村先生による話題提供の後に実施した、筆者と先生によるいくつかのトピックのパネル内容を中心に、人工知能やデータサイエンスを取り巻くトレンドを紹介させていただきます。

データの取り扱いは各国で対応の幅がある

 まずは、人工知能と個人情報の保護について考えましょう。インターネット上のデータはもちろん、さまざまな端末やセンサーを通じて集められるサイバーフィジカルデータは、より一層プライバシーの問題がつきまといます。

 サイバーフィジカルデータを対象に機械学習を応用するときは、生体情報や個人に紐づくデータをどのように収集・管理して、「個人を特定しない形で」学習させられるのか、考えることが不可欠です。

 関連するトピックとして、ちょうどサロンの直前に開催されたG20サミットで「大阪トラック」が発表されました。データ・フリー・フロー・ウィズ・トラストを標語に、プライバシーやセキュリティーを保護しながら、国境を越えたデータの自由な流通を確保するための国際的ルールを作るという宣言です。

 データの流通やその利用の厳しさという観点で言うと、ヨーロッパが圧倒的に法制度が厳しく、次点で日本でも個人情報保護の議論がされています。ヨーロッパや日本に比べると、アメリカはかなり自由に扱われているのではないでしょうか。中国はシャットアウトする・できるといった体制が整っているとも言えます。

 このようにデータの取り扱いについては各国で対応の幅がありますが、最低限の規格とトラストを整理することで、データを融通効かせることができるかが期待されています。

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