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Swift Playgroundsで学ぶiOSプログラミング 第49回

SpriteKitにCoreMotionを組み合わせてみる

iPadの加速度センサーを使ってボールを動かすプログラミング

2017年07月31日 17時00分更新

文● 柴田文彦 編集●吉田ヒロ

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 今回で、SpriteKitも3回目になります。簡単に復習すると、最初の回では、文字列から作ったラベルノードや、画像から作ったスプライトノードをアクションによって強制的に動かすことでアニメーションを実現しました。2回目は、物理体というものを導入し、重力場の中に看板(スプライトノード)や、絵文字から作ったボール(ラベルノード)を放置して、落ちたり弾んだりする様子を観察する物理シミュレーションを実現しました。

 そして今回ですが、SpriteKitにCoreMotionを組み合わせてみることにします。CoreMotionは、iOSのフレームワークの大きなくくりの1つで、加速度センサーやジャイロスコープなど、iOSデバイスの動きを検出するための機能、APIを提供しています。ここでは、その中の加速度センサーを利用して、iPad本体の傾きによって、SpriteKitの物理体の重力を変更することにします。これによって、いわば地球の重力をそのまま物理体の中のノードにかけることになります。それがどんな動きを生むか、想像してみてください。

 CoreMotionは、もともとかなり簡単に利用できるように工夫されていますが、それがSpriteKitと組み合わせることにより、さらに簡単に使えます。実際にゲームを作成するような場合を考えても、驚くほど少ないコードで絶大な効果を発揮できるでしょう。

モーションマネージャを初期化する

 今回は、前回に作成した、画面にタッチした位置にボールを出現させ、重力を設定したシーンの中に置くというプログラムを基に話を進めます。あとで述べるように、前回の最後のものより少し単純にしていますが、基本的には前回のものにCoreMotion関連の機能を加えていくようにします。

 まずは、CoreMotionに含まれる加速度センサーを使うための準備から始めます。そのために必要なのは、いずれもたった1行で書ける、3つステップだけです。

 最初にプログラムの先頭部分でCoreMotionをインポートしておきます。これは1つのステップとしてカウントするまでもないかもしれません。

import CoreMotion

 次に、CoreMotionに含まれているモーションマネージャ(CMMotionManager)のオブジェクトを作成します。これは、SpriteKitのシーン(SKScene)を作成するクラス(この例ではPGScene)の先頭に書いておけばいいのです。

let motionMgr = CMMotionManager()

 そしてそののちに、しかるべきタイミングで加速度センサーの計測を開始するための命令を発行します。これはシーンを初期化するdidMoveメソッドの中に書いておけばいいでしょう。その命令は、モーションマネージャのオブジェクトに対して、加速度計のアップデートを開始してね、という意味のものです。

motionMgr.startAccelerometerUpdates()

 たったこれだけで準備は完了です。

MotionManagerの加速度センサーを使うには、1.CoreMotionrをインポートし、2.MotionManagerオブジェクトを作成し、3.そのモーションマネージャに加速度計のアップデーとを開始するように伝える――という手順だけでいいのです

 あとは定期的に加速度計のデータを読み込んで利用すればいいだけです。

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