最近の若者は、料理や自撮りなど、いかにSNSで注目を集める写真を撮れるかがライフワークになっているようだ。
アクロバティックな写真はともかく、きれいな写真を撮るためにスマホで四苦八苦するより、画質にこだわる高級コンパクトデジタルカメラ(高級コンデジ)で撮ったほうが早いのではないか?
自撮りにしても、段差を探して画角を調整しながらスマホを固定してBluetoothリモコンで撮るより、コンデジのライブビューをスマホで確認しながらリモート撮影するほうが効率的だし、きれいな写真も撮れのではないか。
そこで、現在メーカー各社から発売されている高級コンデジを一通り紹介していく。
望遠から軽量モデルまで幅広いラインナップ
キヤノン「PowerShot X」シリーズ
キヤノンは「PowerShot X」シリーズとして、5機種の高級コンデジをラインナップしている。
最上位モデルは「PowerShot G1 Mark II」(実売価格 8万円前後)で、1.5型の大型センサーを採用し、F2.0-3.9という明るい光学5倍ズームレンズを搭載する。
そのほかのモデルは1型センサーを採用。光学25倍ズームレンズを搭載する「PowerShot G3 X」(同10万円前後)やEVFを内蔵して一眼スタイルの撮影ができる「PowerShot G5 X」(同7万7000円前後)、小型ボディーに光学4.2倍のズームレンズを搭載する「PowerShot G7 X Mark II」(同7万5000円前後)、さらに小型・軽量化を追求した「PowerShot G9 X Mark II」(同6万円前後)と、用途に応じて選べるようになっている。
この中で、最新の画像処理エンジンである「DIGIC 7」を採用しているのはPowerShot G7 X Mark IIとPowerShot G9 X Mark IIの2機種。このDIGIC 7の進化がかなり強力で、ほかの3機種とは機能面において差ができている。
まず、ジャイロセンサーと撮像素子からの情報を元に手ブレを補正する「デュアルセンシングIS」により、G7 X Mark IIで4段分、G9 X Mark IIで3.5段分の手ブレ補正効果を実現した。
また、感度設定がISO 12800まで行なえるようになり、高感度撮影時のノイズリダクションの性能が向上。たとえばG7 X Mark IIでISO 1600の感度で撮影した場合、DIGIC 6搭載機と比較してISO 800相当のエッジノイズを実現している。
撮影機能としては、コントラストを拡大する「オートライティングオプティマイザ」をコンデジとしては初めて実装し、背景が流れるような写真を簡単に撮影できる「流し撮りモード」も搭載した。
このほか、追従AF性能の強化、低照度時、または背景と同系色の被写体の検出精度の向上、小絞り時の回折現象の軽減などを実現している。
次ページ以降(アスキー倶楽部会員向け)では、パナソニックやソニー、ニコン、富士フイルムなど、主要な国内メーカーの高級コンデジを紹介していく。
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