アマチュア最高峰「S耐」に参戦するには何が必要? 28歳ジャーナリストが語る“縁と実績”のリアル
6月5~7日にかけて、富士スピードウェイで開催された「スーパー耐久シリーズ 第3戦 富士24時間レース」に自動車ジャーナリストとして参戦しました。筆者としては今年で2回目となる24時間参戦。今回は単なるレースリポートではなく、スーパー耐久(以下S耐)、そして国内唯一の24時間レースに関して、さまざまな人が持つであろう疑問にお答えしていきます。
S耐の疑問 その1 どうすれば参戦できる?
ライセンスと、ある程度のレース経験が必要
S耐はアマチュアレースの最高峰と呼ばれることもあり、「いつかはS耐」とエントリーカテゴリーのモータースポーツに参戦するドライバーの多くが思います。そんなS耐に筆者がどうやって参戦することができたのか? どうすれば参戦できるのか? さまざまな要素が必要ですが、一言で言い表すと「縁と実績」です。
今回ご一緒させていただいた86号車「K・M・S・D GR86」を走らせるチーム「木附製作所モータースポーツ事業部」は、金属加工業を営む木附製作所が母体となっています。チーム代表はチームのレギュラードライバーである梅原選手のお父様で、現場での各種判断をする監督的な立場は梅原選手自身がしているのですが、筆者は元々梅原選手と知り合いであり、冬に偶然富士スピードウェイであったときに「今年から自分たちでS耐チームをやるんだけど……」という話を聞いて24時間の時に乗りたいとお願いして話が進みました。
このように、S耐に参戦しているチームとどのように縁があるかも、ルートとしては大切です。また、実績という意味ではレギュレーション上のドライバーの参加資格は「国際Cライセンス保持者、または国内Aライセンスの場合は24ヵ月に公認レース4回以上の完走実績」とされています。
チームによって求められる実績もさまざまですが、完走してこそのレースですので、「接触を含めマシンにダメージを与えないこと」が求められるケースが多いです。しかしながら、ある程度の速さも必要。筆者は公式テストで及第点のタイムを出して今回の参戦となりましたが、そのテストを受ける機会もある程度レース実績がなければ巡ってこないと言えます。まずは国内Aライセンスを取得してJAF公認レースに参加しましょう。
S耐の疑問 その2 マシンの運転は難しい?
運転は難しくないですがタイヤの使い方が難しい
今回筆者は、ST-4クラスを戦うトヨタ「GR86」をドライブしましたが、「とりあえず走らせる」だけであれば基本的に難しいことはありません。しかし、レギュラー陣と近いタイムを出すとなると難しくなります。
ドライビングテクニックとして何か特殊なものが必要というワケでもないのですが、大きな違いだと感じたのがタイヤです。レース専用の溝がないスリックタイヤを装着しているのですが、このタイヤは暖まっていないと本当にグリップしません。特に新品での走りはじめは、本当にこのタイヤが熱が入ると高いグリップを発揮するのか? と、信じられないほどです。そういった意味では、タイヤの扱いや特性は街を走っているクルマとかなり違うと言えます。
また、86やヤリス、フィットといったコンパクトカーから、Mercedes-AMG GT3などの本格的なレーシングカーまでが混走するので、同じクラスや下位クラスを抜くテクニックや、上位クラスの邪魔せずに“抜かれる”テクニックも必要になります。
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