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足湯からBBQまで! 富士24時間レースはレースからサイドアクトまで楽しい

文●栗原祥光 撮影●栗原祥光

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 日本で唯一の自動車の24時間耐久レース「ピレリスーパー耐久シリーズ2019 第3戦 富士SUPER TEC 24時間レース」が6月1~2日に行なわれ、GTNET GT3 GT-R(浜野彰彦/星野一樹/藤波清斗/平峰一貴)が2連覇を達成した。

チェッカーフラッグを受けたGTNETのGT-R

 801周(約3655km)という昨年を超えるマイレージを確立した、日本で一番長い24時間に密着した。

そもそも「スーパー耐久」ってどんなレース?

 ル・マンやニュルブルクリンク、スパ・フランコルシャン、デイトナといったように、24時間走り続ける自動車レースは世界各地で開催されている。

2019年ル・マン24時間レースを走るTOYOTA TS050 HYBRID (C)TOYOTA MOTOR CORPORATION. All Rights Reserved.

2019年のニュルブルクリンク24時間レースを走行するTOYOTAのGRスープラ (C)TOYOTA MOTOR CORPORATION. All Rights Reserved.

 しかし、日本では2008年の十勝24時間を最後に、長らく24時間耐久レースは途絶えていた。だが昨年、わが国では10年ぶり、富士スピードウェイとしては50年ぶりに、スーパー耐久シリーズの1戦として24時間レースが復活。昨年の初開催は成功に終わり、今年2回目の開催となった。

 さて、24時間レースが行なわれるスーパー耐久シリーズ、通称S耐(えすたい)について簡単に説明したい。S耐はツーリングカーを使ったレースだ。似たようなレースとして、SUPER GTシリーズが挙げられるが、S耐は「買えるレーシングカー」と言われる「GT3」や「GT4」、そして今年から開催されているスプリント系ツーリングカー「TCR」のほか、86/BRZやマツダ・ロードスター、果てはホンダ・フィット、ディーゼルエンジン搭載のマツダ・アクセラといった市販車まで様々。8クラスが混走しながら、各クラスのシリーズチャンピオンを争う。

 SUPER GTの場合、市販車の車種名でも中身は別物であることが多いが、S耐では市販車の改造範囲は限られており参戦のハードルを低くしている。それゆえにS耐は「偉大なる草レース」との異名を持つ。

日本人初のル・マン24時間レース優勝ドライバー荒選手と冴えカノCIVIC TCR

日本人として初めて世界三大レース(F1モナコGP、インディ500、ル・マン24時間レース)のすべてに参戦した中野選手

 ドライバーラインアップも、国内トップドライバーからアマチュアドライバーまで様々で、24時間レースのみにスポット参戦するドライバーも多い。メインストレートにおいてGT3車両とフィットでは実に100km/hを超える速度差と、ドライバーの力量差が毎回予測不能なドラマを生んでいる。

 タイヤはピレリのワンメイク。主要タイヤメーカーが参戦するSUPER GTのようなタイヤによって戦略が……ということはない。ちなみに今回の24時間レースでピレリは4000本を超えるタイヤが持ち込んだそうだ。

ピレリのタイヤサービスブース

使われたタイヤが山積みに

 24時間レースに参戦した台数は実に48台。多種多用な車両が様々なクラスで走るため、一見順位がわかりづらいと思われるだろう。しかし、インディカーのように車体にクラス順位が表示する表示板が取り付けられているから安心だ。これならサーキットのどこにいても順位がわかる。観戦者フレンドリーな配慮がなされている。

車体に取り付けられた順位表示板。面実装のLEDがズラリと配置されている

 注目クラスを紹介すると、まずは総合優勝争いはGT3車両によるST-Xクラス。S耐のトップカテゴリーだ。最有力は、昨年のシリーズチャンピオンである「GTNET MOTOR SPORTS」のNISSAN GT-R nismo GT3。これに対抗するのは、同じGT-R勢である「MP Racing」と、SUPER GTのGT300クラスの最多勝タイ記録を持つ高木真一と、長く日産の最前線を支えてきた本山 哲を擁する「TAIROKU Racing with B-Max Engineering」。そして「X Works」のアウディR8 GT3や、「D'station Racing」が今年から投入したアストンマーティンの新型Vantage GT3。しかし新型Vantage GT3はデビューウィンを飾ったものの、D'station RacingがSUPER GTに投入したVantage GT3が開幕戦の岡山で全損したため、このマシンをSUPER GTに使用することを決断。今回エントリーはしなかったのは残念なところだ。

GTNET MOTOR SPORTSのNISSAN GT-R nismo GT3とX Works のアウディR8 GT3(第2戦のSUGO戦で撮影)

D'station Racingの新型アストンマーティンVantage GT3(第2戦のSUGO戦で撮影)

 そしてST-TCRクラス。こちらは2リッターターボエンジンを搭載するFF4ドアハッチバックをベースとするTCR規格の車両を用いる。昨年のチャンピオンは植松忠雄、中野信治、大津弘樹、さらに野尻智紀といったホンダ系ドライバー大集合の「Modulo Racing with DOME」のModulo CIVIC。

Modulo Racing with DOMEのModulo CIVIC(開幕戦の鈴鹿で撮影)

 これにKCMG、痛車の冴えカノレーシングをはじめとするCIVIC勢、そしてAUDI RS3 LMS、脇阪寿⼀がステアリングを握るAdenauのゴルフGTIといった9台が覇を競う。

冴えカノレーシングのCIVIC(開幕戦の鈴鹿で撮影 (C)2019 丸戸史明・深崎暮人・KADOKAWA ファンタジア文庫刊/映画も冴えない製作委員会)

 最多出走カテゴリは86/BRZなどの2リットル・ノンターボ車のST-4クラスとND型ロードスターやフィットなど排気量1.5リットル以下の車両が揃うST-5クラス。どちらも10台がエントリーする。その中でST-4クラスには、現役GT系ドライバーの名前が揃う。中でもトヨタ自動車の豊田章男社長と、そのご子息である豊田大輔氏、さらにSUPER FORMULAのチャンピオンである石浦宏明、SUPER GTで活躍する大嶋和也、今年GR Supraでニュル24時間に参戦する名手・佐々木雅弘といったビッグネームが揃う「ROOKIE RACING」は注目株。

ROOKIE RACINGの86

 ST-5クラスには、女性だけのドライバーチームLOVE DRIVE RACINGや、冴えカノレーシング、そしてホンダ系チューニングショップJ's RACINGの痛車対決と、見どころは尽きない。

J's RACINGのFit

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