「Interop Tokyo 2026」アスキー全力特集! 第26回
アット東京との戦略的パートナーシップも発表
VMwareの代替として再注目 困っているサービスプロバイダーをZadaraが救う?
2026年06月15日 11時30分更新
VMwareのライセンス体系変更で加速する「脱VMware」の流れ。導入したユーザー企業よりもっと困っているのは、VMwareをサービスとして提供しているサービスプロバイダーと言えるかもしれない。そんな脱VMwareの受け皿を提供するZadataがInterop Tokyo 2026にブースを出していた。
ストレージベンダーからソブリンAIクラウドへ進化
Zadaraは、2011年にストレージベンダーとしてスタート。Amazon S3互換のオブジェクトストレージを提供しており、サービスプロバイダーはマルチテナントでユーザーに提供できる。ここまでだとWasabi Technologiesに近いが、Zadaraは仮想のコンピュートやネットワークも提供するようになっており、現在は世界中に500カ所以上のエッジクラウド拠点を保有する。この拠点をベースにした「Zadara Edge Cloud」はAWSとの互換性があり、データ転送料が無料という従量課金制のIaaSとして注目を集めている。
最近では、マルチテナントのGPUコンピューティング環境も提供しており、マルチテナント環境におけるLLMの学習・推論、マルチモーダルAI開発も可能だ。NVIDIA Cloud Partner(NCP)向けソフトウェアリファレンスガイドに準拠しており、AIを前提としたソブリンAIクラウドとして利用できる。
日本でのユーザーとして公表されているのが、KDDIと楽天モバイルだ。KDDIは企業向けのストレージサービスとして「Zadara Cloud Storage」を提供。楽天モバイルは5Gネットワークや完全仮想化モバイルネットワーク(vRAN)の構築でZadataを採用している。パブリッククラウドに依存せず、実績のあるストレージやネットワークを使いたいというサービスプロバイダーのニーズに応えているわけだ。
そして、Interop初日の6月10日にはZadaraとアット東京との戦略的パートナーシップが発表されている。データセンターを拠点とした「Zadara Cloud アット東京リージョン」を共同開設するとともに、アット東京がサービス「ATBeX Edge Compute powered by Zadara」として提供する。提供開始は2026年8月の予定だ。
脱VMwareの受け皿としてアピール
さて、Zadara自体はすでに15年の歴史を持っているが、最近は「脱VMware」の受け皿として再度注目を集めている。ブロードコムによるVMwareの買収やライセンス体系の変更で脱VMwareを検討するエンタープライズ企業は多いが、企業にサービスを提供しているサービスプロバイダーやSIerも代替の選択肢を模索している。こうしたニーズに対して、NutanixやKVMが選択肢として上がることも多いが、ZadaraはKVMベースのハイパーバイザーを前提に脱VMwareの受け皿をアピールしている。
Zadara Edge Cloudはマネージド型のKVMハイパーバイザーを採用しているが、独自の分散仮想スイッチ(DVS)とVPCサポートを提供しており、VMwareでライブマイグレーション可能なEVCモードのVMware環境とネットワークを共有できる。これにより、ツールを使ってクラスターを無停止でZadaraのハイパーバイザーに移行したり、両者を共存させることが可能だ。脱VMwareの受け皿としても注目しておきたい。
Interopをアスキーでは「Interop Tokyo 2026 アスキー全力特集!として、現地取材チームによる記事をどんどん掲載。さらに、会場とアスキースタジオをつなぐ特別中継も配信しています!
本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります

この連載の記事
-
第25回
デジタル
キヤノンMJ、Interopブースで“セキュリティ専門家に守られる安心”を提案 -
第24回
TECH
うちの会社って標的? 元イスラエル諜報機関の会社がダークウェブを見張ってくれますよ -
第23回
ネットワーク
このラック、黄色すぎるぞ!? ShowNetでひときわ目立つ、ケーブルまみれのコレは?? -
第22回
トピックス
地球と月の間に「光の通信路」を作る計画が進行中! 人類が挑むのは、宇宙でふらつく衛星の“ブレ”……? -
第21回
トピックス
手を振るとページがめくれる! 本型サイネージが未来の展示物すぎて楽しい -
第20回
ネットワーク
量子コンピューターを超える!? 「光量子コンピューター」ってのがあるんです。 -
第19回
ネットワーク
クマ出没も不審者もカメラが見抜く! 録るだけじゃない、“異常を見抜く”防犯技術がすごい -
第18回
ネットワーク
「ケーブルを引っ張ってみてください。」→引っ張ってみた結果…… -
第17回
ネットワーク
サーバーの水冷ぜんぶ見せる大作戦! レノボが見せた“AI時代の冷却”が迫力ありすぎる -
第16回
ネットワーク
マザーボードが油に沈んでる!? SFみたいな“液浸冷却システム”、見た目からして未来すぎる - この連載の一覧へ









