F1のリモートプロダクション、FIFA W杯の「Football AI Pro」などの裏側を披露
今年のサッカーW杯には「3Dアバター判定」「試合分析AI」も登場 FIFA・F1がレノボと取り組む技術革新を語る
2026年04月14日 09時00分更新
FIFA:「1つの誤審」から始まったFIFAの技術革新
FIFAでもテクノロジーの導入を進めている。ホルツミュラー氏によると、その転換点となったのは、2010年に南アフリカで開催された「2010 FIFAワールドカップ」大会だった。
きっかけは「1つの誤審」だった。イングランド対ドイツ戦の前半37分40秒すぎ、イングランドのフランク・ランパード選手が放ったシュートは、相手ゴールのクロスバーに当たって真下にバウンドした。主審は得点を認めず試合を続行したが、ゴール裏のカメラがとらえたリプレイ映像を見ると、ボールは明らかにゴールラインを越えていた。
「この瞬間、サッカーを愛するすべての人が『テクノロジーを導入すべきだ』と確信した」(ホルツミュラー氏)
■問題の誤審シーン(YouTube FIFA公式チャンネル)
この誤審をきっかけに、FIFAは「ゴールラインテクノロジー」を導入する。コンピュータビジョンを使い、ボールがラインを越えたかどうかを正確に判定する技術だ。その後も、VAR(ビデオアシスタントレフェリー)によるリプレイ検証、さらに光学トラッキングによるAI技術など、導入されるテクノロジーは進化を続けている。
ホルツミュラー氏は「テクノロジーの導入自体が目的ではない、ということだ」と強調する。「最新のノートPCが最大の関心事ではない。人々が求めているのは“最高の体験”だ」。Lenovoとのパートナーシップは、そうしたFIFAの理念を実現するうえで重要な役割を果たしているという。
「これまでワールドカップやFIFAの大会に導入してきた技術は、すべて適切なパートナーとの協力によって成功裏に実現してきた」「ワールドカップのようなプレッシャーの下では、すべてが機能する必要がある。そのためには最高の人材、適切なパートナーが必要だ」(ホルツミュラー氏)
史上最大規模のワールドカップを支える技術的チャレンジ
今年6月に開幕するFIFAワールドカップ 2026は、史上最大規模の大会となる。48チームが参加し、米国、カナダ、メキシコの3カ国/16都市をまたぐかたちで104試合が開催される。前回大会と比べてチーム数は1.5倍に増え、3カ国での開催も初めての試みとなる。
FIFA テクノロジー担当ディレクターのナチョ・フレスコ氏は、「これだけの規模になると、機材の配置と運用などロジスティクスが最大の課題だ」と語る。認証センター、チケット発券所、スタジオ、VAR、国際放送センターなど、200以上の会場をネットワークで接続し、中央集約的に管理する必要がある。もちろん、システムトラブルの発生は許されない。
そして、サイバーセキュリティも大きな懸念事項だ。「AIの登場でシステムへの攻撃が簡単になっている。だからといって、試合を止めて5分間休憩しようというわけにはいかない」(フレスコ氏)。
ロジスティクス、信頼性の高いオペレーション、そしてサイバーセキュリティ。「これらすべての領域で、Lenovoは柔軟性と能力を提供してくれる」とフレスコ氏は評価する。ワールドカップ開催にあたり、FIFAとLenovoでは3年前から準備を始めたという。
ホルツミュラー氏も「ワールドカップの準備は、前回大会の試合終了ホイッスルが鳴った瞬間から始まっている」と語った。Lenovoのフー氏は「極限の条件下でテクノロジーをを使うことで、私たちも高い目標を掲げてチャレンジを続け、より良いテクノロジーへの改善を図る。鉄が鉄を研ぐように、FIFAとLenovoはお互いを高め合う共創関係にある」と、両者の関係を述べた。
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