シャープ、2027年にEV参入へ! コンセプトカーもジャパンモビリティショーで初公開

文●スピーディー末岡 編集●ASCII

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駐車時間を「家の一部」へ変える革新的な価値を提案

 シャープは24日、昨年発表したEVコンセプト「LDK+(エルディーケープラス)」のさらなる進化モデルとなる、第二弾コンセプトカーを30日から開催されるジャパンモビリティショー(JMS)で初公開すると発表しました。

 シャープは、クルマが使われている時間の95%が駐車状態にあるという点に着目し、「くらし」の中でEVがもっとできることがあるという「半歩先」の価値を提案し、2027年度のEV市場参入を目指します。

 また、EV市場に2027年度に参入することを目指し、開発を加速させているそうです。これは、シャープの中期戦略において、AIデータソリューションと並ぶ事業成長の新たな柱と位置づけられています。生産は鴻海が担当しますが、シャープブランドで展開し、コンパクトミニバンを開発するとのこと。

核心となるコンセプトの進化「Part of Your Home」

 昨年のコンセプト「Park As Your Home(家の横に駐車)」から、今回の第二弾では「Part of Your Home(家の一部)」へと大幅にコンセプトを進化させました。これは、EVを単なる移動手段としてではなく、利用者が「家の部屋の一部」として活用できる空間にすることを意味しています。

 このLDK+は、保有時間の多くを待機に費やしているクルマに対し、暮らしとEVが融合していくという、シャープが目指す世界観を具現化するものです。シャープ独自のAI(人工知能)やAIoT(AIとIoTの技術)、さらにはエネルギーソリューションなどの技術を結集させ、既存の自動車メーカーでは対応しづらい領域、すなわち「車内空間を優先」とした新しい価値の提供を目指すとしています。

進化した車内空間と技術
小型ミニバンサイズだが広さにこだわった

 今回発表されたLDK+第二弾は、鴻海(Foxconn)が開発するEV「Model A」をベースとしていますが、シャープが内装や空間設計に深く関与することで独自の価値を付加しています。

 ボディーサイズはコンパクトミニバンサイズとし(正確な数値は非公表)、小回りの利く設計ながら、居住空間の広さにこだわった車内レイアウトを実現しています。車内では、駐車時に運転席を後ろ向きに回転させることで、リビングのような広々とした空間が生み出されます。

 また、車内空間の核となるのが、プロジェクターとロール式スクリーンの採用です。これにより、大型モニターと同等の映像クオリティーを確保しつつ、軽量化を進めています。シャープの持つ画像エンジン技術やプロジェクターに関する知見も生かされ、外部と隔絶された空間で没入感のあるシアター体験を提供する予定とのこと。

 また、AIとSDV(ソフトウェアアップデート可能な自動車)の融合により、車内体験がスマート化されます。LDK+はカスタマイズやアップデートが可能であり、購入時を起点として、その後も価値が向上し続けるというSDVの特性を目指しています。ユーザーのニーズやライフスタイルに合わせて、車内環境(照明、音響、映像など)が自動的に設定されるよう、AIがサポートします。

ライフスタイルを変える活用シーン

 LDK+の利用シーンの主役は、従来の「走行」ではなく、「ビジネス」「ファミリー」「パーソナル」な空間利用です。

 ビジネスではAIで快適かつ集中できるリモートワーク空間を提供し、ファミリーでは子どもの勉強部屋やAI家庭教師によるサポートが可能になります。また、パーソナルでは、シアタールームとしてリラックスして映画やドラマを楽しむ、プライベートな空間となります。

 さらに、LDK+はエネルギーマネジメントの重要なツールとしても位置づけられています。V2H(Vehicle to Home)システムと連携し、太陽光発電や蓄電池と組み合わせて、住宅全体で最適なエネルギーマネジメントを実現します。また、シャープの技術であるプラズマクラスター発生装置などを搭載し、車内を快適な空間に保ちます。

2027年度にEV事業化への道筋と戦略

 シャープは、前述の通りEVをAIデータソリューションと並ぶ中期戦略の柱と位置づけ、このLDK+を搭載したEVで2027年度に国内市場へ参入します。

 当初はコンパクトミニバンサイズの一車種から開始する予定で、B2B(フリート)とB2C(リテール)の両方で事業展開を進める方針です。販売チャネルについては、LDK+が「大きな家電の1つ」という捉え方もできることから、家電量販店や住宅メーカーなど、従来の自動車販売とは異なる幅広い協力者とともにチャネルを開拓していく考えです。価格帯は、ファミリー層が無理なく購入できる水準を目指すそうです。

【まとめ】シャープがEVを再定義する!

 シャープのLDK+コンセプト第二弾は、「クルマは止まっている時間に着目する」という独自の視点から、EVの新しい価値創造を試みるものです。単なる移動体ではなく、AIoT技術と融合し、生活を豊かにする「家電の1つ」としてEVを再定義することで、将来的にクルマがガレージに停められるという概念自体を変える可能性を秘めています。

 JMSで公開されるモデルカーは市販モデルではありませんが、事業化に向けたシャープの強い意志と、未来のライフスタイルを体感できる機会を提供するでしょう。

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