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リコー「GR IV」
コンデジ界のSwitch 2!? 買いたくても買えないカメラ「GR IV」がついに発売
2025年10月24日 17時00分更新
「スマホで十分」と言う人も、GR IVで撮った写真を見ればちょっと考えが変わると思います。明暗の表現、ピントの深さ、ノイズの粒の出方——どれを取っても自然で、思い出よりも“空気”を記録してくれる感覚。だからブロガーやフォトウォーカー(街歩きフォト派)にファンが多いんです。
細かいセンサー比較やマニアックな検証は専門媒体に譲るとして、この記事では「なぜGR IVが多くの人を惹きつけるのか」「スマホから卒業したくなる理由」を、使う人目線で紹介していきます。
GR IVを購入する3つのメリット
ポイント(1)画質が底上げ。高感度が2倍で夜にも強くなった
GR IVのイメージセンサーは、GR IIIと同じAPS-Cサイズ(約25.7MP)ですが、画素数がわずかに増え、画像エンジンも刷新されています。公式によると、ISO感度は従来の上限10万2400から20万4800まで拡張。暗い場所でも手持ちで撮れる余裕が生まれました。
実際に撮ってみると、夜の街でもしっかり“GRらしいトーン”が出ます。ネオンの光が白飛びせず、暗部の階調も自然。スマホのように補正で無理やり明るくした感じがなく、空気の抜け感がそのまま残るのが印象的です。
また、新エンジンによる処理スピードの向上もポイント。シャッターを切った瞬間のレスポンスが軽快で、ストリートでの“瞬間の抜き撮り”も逃しにくくなりました。光の状態がコロコロ変わるシーンでも、オート露出の安定感が向上しており、「気づいたら撮れてた」という感覚で扱えます。
ポイント(2)レンズ構成を一新、さらにシャープな描写へ
GR IVでは、レンズの設計が見直されました。これまでの「4群6枚」構成から、「5群7枚」へと刷新。焦点距離は変わらず35mm換算で28mm、F2.8の明るさも同じですが、非球面レンズを増やすことで、より高精度に収差を抑えています。
実写では、その差がすぐに分かります。画面の端までスッキリとした描写で、建物のラインや遠景の細部がにじまない。解像感が上がったというより、「見たままの立体感が出る」という印象です。ゆがみが減ったことで、スナップ写真の自然さがさらに際立ちます。
また、最短撮影距離が短くなり、寄って撮る楽しさもアップ。カフェのカップ、街角の看板、路地の落ち葉など、小さなモチーフも高コントラストで切り取れます。GRシリーズはもともと“日常の記録”に強いカメラでしたが、GR IVではその延長線上で、より繊細なディテールを写し出せるようになった印象です。
ポイント(3)手ブレ補正が3軸→5軸に。スナップの失敗が激減
手ブレ補正も大きな進化ポイント。GR IIIでは3軸補正でしたが、GR IVでは5軸手ブレ補正に対応しました。これが想像以上に効きます。
片手でカメラを持ってサッと撮るときや、しゃがんでローアングルから撮るときでも、写りがブレにくい。シャッター速度を少し落としても、安心して構えられます。特に夜の街スナップや屋内撮影では、「ブレるかも」と思っていたシーンでもきれいに止まってくれるので、撮影のテンポが途切れません。
GRは軽くて小さいぶん、スマホのように“構える角度が安定しにくい”ところがありました。そこを補ってくれるのがこの5軸補正。撮りたいと思った瞬間に構え、ブレの心配をせずにシャッターを押せる──この自由さがGR IVの醍醐味です。
結果的に「撮り直しが減る」「RAW現像の負担も減る」という副次効果も。スナップの現場で失敗を最小限にしてくれる、頼もしい進化です。
購入時に注意するべき側面
ポイント(1)人気すぎて買えない、入手までが修行
最大の問題は、とにかく入手困難なこと。前モデルのGR IIIも長期間品薄が続き、量販店の入荷が数か月待ちになることも珍しくありませんでした。GR IVも発売直後から同じ状況で、「抽選販売」や「入荷待ちリスト」となっています。
リコー公式ストアや一部カメラ専門店では、予約抽選方式を採用しており、発売日当日に買えたのはごく一部の幸運な人だけ。転売価格が一時的に高騰しているという話も出ています。
つまり、「買いたい」と思ってすぐに手に入るカメラではありません。どうしても欲しい人は、抽選に地道に応募し続けるか、店頭の在庫チェックをコツコツ続けるしかない。ちょっとした“狩りゲー”みたいな感覚です。まさに「コンデジ界のSwitch」という例えがぴったり。でも、それだけ多くの人が熱狂している証拠でもありますね!
ポイント(2)価格は約19万円。気軽に買えるカメラではない
もうひとつの壁は価格です。GR IVの公式価格は19万4800円。APS-Cコンデジとしては高額な部類で、「気軽にスナップを楽しむ」感覚で買うにはちょっと勇気がいります。
「週末しか使わない」「旅行のときだけ」なら、スマホでも十分満足できる可能性もあります。ただ、スマホである程度なんでも撮れるようになった時代だからこそ、高級なカメラを持つという楽しみもあります。
結局、価格をどう感じるかは、“どれだけ写真と付き合うか”次第でしょう。

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