用途で選ぶAIツール ―効率化の本質を見失わないために
ChatGPTの登場以降、AIを活用したサービスは日々進化を続け、新しいツールが次々と生まれている。本記事で紹介した10個のサービスも、それぞれが独自の特徴と強みを持っており、私たちの仕事や学習をより効率的にするポテンシャルを秘めている。
しかし、新しいサービスが続々と登場する中で、「とにかく最新のAIツールを使ってみよう」という姿勢は逆効果だ。重要なのは、自分の目的や課題に最適なツールを見極めることである。
例えば、プレゼンテーション作成ツールでも、日本のビジネス文化に適したイルシル、図解作成に特化したNapkin.ai、データ可視化が得意なGamma、ストーリーテリングを重視するTomeと、それぞれの特徴は大きく異なる。
また、AIツールの導入自体を目的化せず、「これまでの作業をどう効率化できるか」という視点を持つことも重要だ。
例えば、開発者向けツールでも、既存の開発環境の強化を目指すCursor、環境構築の手間を省くReplit、ノーコードでAIアプリを作れるDify、フロントエンド開発に特化したBoltと、実現したい目的によって最適なツールは変わってくる。
AIツールは、あくまでも私たちの作業を支援し、効率化するための手段である。それぞれのツールの特徴を理解し、自分の業務やプロジェクトに本当に必要な機能は何かを見極めた上で、適切なツールを選択することが、AIをより効果的に活用するポイントとなるだろう。
田口和裕(たぐちかずひろ)

1969年生まれ。ウェブサイト制作会社から2003年に独立。雑誌、書籍、ウェブサイト等を中心に、ソーシャルメディア、クラウドサービス、スマートフォンなどのコンシューマー向け記事や、企業向けアプリケーションの導入事例といったエンタープライズ系記事など、IT全般を対象に幅広く執筆。2019年にはタイのチェンマイに本格移住。
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