物販/飲食エリアをカバーできる位置にも移動基地局車を配置
もう1台の移動基地局車は主に物販エリアと飲食エリアをカバーできる位置に配置された。こちらには5Gのアンテナが設置され、主に物販エリアを中心に電波が吹かれていた。
このようなフェスでは、ここ数年、キャッシュレス化が進んでいる。店舗、観客それぞれがスマホや決済端末をネットにつないで決済を行うため、安定的で反応のいいネット環境が不可欠なのだ。そこで、NTTドコモでは物販エリアに向けては5Gの電波を吹くことで、快適なキャッシュレス決済環境の提供に努めていた。ちなみに、モンバスにはNTTドコモも協賛しており、物販エリアにはd払い専用レーンが設置されていた。
通常、このような移動基地局車を出動させる場合、「どこから回線を引っ張ってくるか」が重要となっている。いきなり移動基地局車を置いても、移動基地局車自体が回線につながっていなければ、電波を飛ばしたところで、スマホもネットにはつながらない。
災害時など、周辺に全く通信環境がない場合には、移動基地局車に衛星のアンテナを設置し、衛星と通信を行うことで通信を実現させる。この場合、空が見えていれば、どこでもエリア化できるメリットがある反面、通信速度が遅くなるという弱点がある。
また、周辺に既存の基地局があるような場所であれば、既存の基地局から移動基地局車に電波を飛ばし、その電波を中継する形で移動基地局車の周辺をエリア化するというやり方もある。
この場合は、周辺に既存基地局があり、見通しのいいところに移動基地局車を配置できるかがカギとなる。

この連載の記事
-
第262回
トピックス
ソフトバンクとKDDIが“空の救助網” 雪山遭難、ドローンで発見 -
第261回
トピックス
スマホ5G“ミリ波”肩透かし 6Gは“センチメートル波”が鍵に -
第260回
トピックス
ドコモ苦戦 携帯3社、“値上げ”で明暗 -
第259回
トピックス
KDDI、通信品質で再び首位に ドコモとソフトバンクが不満「あの評価基準はおかしい」 -
第258回
トピックス
アドビ、AIで若年層開拓 “映える”画像を作りやすく -
第257回
トピックス
ドコモ経由の“NISAデビュー”増える マネックスか、SBIか、悩ましい選択に -
第256回
トピックス
KDDIドローン事業、9年目で軌道に乗る兆し 無人AIポート運用に成功 -
第255回
トピックス
楽天モバイル“値上げしない宣言”に他社が苦言 「自分たちでネットワークを構築しないくせに」 -
第254回
トピックス
クアルコム「Snapdragon」名称迷走 PC市場での認知施策が課題に -
第253回
iPhone
アップル新型「iPhone」全部比べた オススメはこれ -
第252回
トピックス
アップル「iPhone 17」eSIM専用に? 注目集める - この連載の一覧へ













