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あのクルマに乗りたい! 話題のクルマ試乗レポ 第452回

え、この機能でこの価格!? HondaのコンパクトSUV「WR-V」に乗ってコスパの良さを実感

2024年08月12日 12時00分更新

文● 栗原祥光(@yosh_kurihara) 編集●ASCII

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パワーはないがそれ以外は不満のない走り

WR-V

1.5L i-VTECエンジン

WR-V

直列4気筒の自然吸気だ

WR-V

最高出力は118馬力(6600回転)、最大トルクは14.5kg-m(4300回転)

WR-V

レギュラーガソリン対応で、タンク容量は40L

 エンジンは1.5L 直列4気筒のi-VTEC。FITやVEZELのガソリン仕様車に搭載されているものと同一です。最高出力は118馬力、最大トルクは14.5kg-mが公称値。燃料はレギュラー対応でタンク容量は40L。カタログによると、燃費はWLTCモードで16.2km/Lとのこと。

WR-V

 イグニッションボタンを押下すると、景気よくエンジンが始動。コールドスタート時は景気よく振動も音もしますが、温まると比較的静かに。ヤリスクロスのハイブリッド車よりも静かな印象を受けます。そこは3気筒と4気筒の差なのでしょう。

 FITのガソリン車と同じエンジンですので、強烈な加速は望めません。エンジンの回転数を上げれば、車内は騒音と振動の大合唱ですし、ステップアップシフトとはいえCVTらしいラバーフィール(加速感が実感できない)を感じます。

 ですが、普通に走らせているぶんには必要にして十分なパフォーマンスですから問題ナシ。静穏性や力強い加速、燃費を求めるならVEZEL e:HEVがあるわけで、装備面だけでなく走行面でもすみ分けができているわけです。ちなみに普通に走らせる分には、ヤリスクロスより静かです。

 驚いたのはネガティブに思う部分が少ないところ。普通にクルマを走らせるにおいて不満を抱かせないのが、この価格帯のクルマにとって最も重要で難しいこと。コストを削りながらネガティブを感じやすい部分を徹底的に潰すという「真面目な仕事ぶり」に拍手。実によくできている、という言葉を口が紡ぎます。

WR-V

 機能面で驚いたのは、前走車が発信したら注意を促したりするHonda SENSINGを搭載しているところ。「この価格帯で搭載できるなんて……」と感動します。

WR-V

 気になる燃費ですが、都心部の街乗りでリッター7~10kmといったところ。写真は最も低い時に合わせていますが、高速道路に乗ればもう少し上がってきます。

 運転しながら「ちょっとアウトドアに行きたくなる」気分にさせてくれるのが不思議。FFでも普通のキャンプ場なら問題はないでしょうし、最低地上高もあるので、多少のラフロードだって平気。

 遊び道具をクルマに詰め込んで、パートナーや家族と出かけたくなる、そんなカジュアルさに満ちています。「これで良い」よりも「これが良い」、そんな気持ちになる魅力的な1台でした。

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