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あのクルマに乗りたい! 話題のクルマ試乗レポ 第396回

ASCII.jp自動車部が勝手に選ぶ! 今年乗ったクルマ・オブ・ザ・イヤー

2023年12月31日 15時00分更新

文● 栗原祥光(@yosh_kurihara) 編集●ASCII

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【部員K(栗原祥光)】クルマにオリジナリティを求めたい

 配車係という立場上、イチバンクルマに触れている部員K。運転しながら思うのは「これでなければ味わえない個性や魅力があるか」ということ。あと実用性と走りの良さが気になるようです。

 

BMW/M2

 「実用性とスポーツ走行の両方が高度に両立した、夢のようなクルマでした。何より、シルキー・シックスの魅力が味わえて、そのフィールは感動モノでしたね。BMWの上位グレードのような重厚さは少ないのですが、カジュアルなハンドリングはホントに気持ちよく、ボディーサイズと相まって日本の道にピッタリのBMWと言いたいですね。お金に余裕があったら即買いするレベルで欲しい1台です!」

 

JEEP/グランドチェロキー サミットリザーブ4xe

 「どこにでも行けそうなたくましさと、ラグジーで快適な乗り味が両立していて、このクルマでなければ味わえない魅力に溢れていました。室内の上質さもさることながら、McINTOSHカーオーディオの音の良さにも驚き! PHEVシステムを搭載しているので、EV走行時はめっぽう静かなのも◎。その昔、豊かなアメリカにあこがれていた気持ちを呼び起こさせてくれました」

 

Honda/ZR-V e:HEV

 「現実的に、自分がクルマを買い替える際、後席に人が乗る、荷物が多い、車中泊をする、など考えると、全長4.7m前後、価格は300万円前後の国産ミドルクラスSUVを選ぶと思います。その中でHondaのZR-V e:HEVは、足回りの良さ、適度なパワー感で好印象。Hondaらしい運転の楽しさ、気持ちよさが味わる1台でした。フロントマスクはいまだに違和感を覚えるのですが、このクルマを選ぶと思います」

車中泊だってできる、そうZR-Vならね

車中泊をするならミニバンクラスのサイズでないと難しい、というのが一般的ですが、コンパクトSUVでもできる! ということを実証しました。
 

マツダ/MX-30 Rotary-EV

 「PHEV車の中には、EVの時は静かだけど、エンジンが回り始めた途端にションボリしちゃうものがあったりします。それはエンジンを動かすのですから当然、仕方のないことなのですが。その中で発電機にロータリーエンジンを使ったMX-30は、かなり静粛性が高いという印象を受けました。そしてインテリアやエクステリアのよさ、使い勝手のよいサイズ感で、マツダでなければできないクルマに仕上がっているように思います。これも素直に欲しい1台ですね」

マツダの地元・広島で「MX-30 Rotary-EV」試乗!

ロータリーは何度でも復活する! ということで、マツダの地元である広島でMX-30 Rotary-EVがお披露目されました。
 

トヨタ/クラウン・クロスオーバー

 「スポーティーな走りも、コンフォートな走りも対応できる仕上がりに、ただただ圧倒されました。これほど日本の路面状況にあったクルマは、ほかにないかもしれない、と思わせる乗り味のよさは、本当に感動的! “いつかはクラウン”とは、クルマ選びの終着点のことだったか、と思い知らされた気分です」

【部員S(スピーディー末岡)】スマホもクルマもスペック至上主義!

マクラーレン/GT

 「以前乗ったマクラーレン 570Sがかなり気を張って乗らないといけなかったので、構えていたところ、GTの名のとおり、ロングドライブでも疲れないし、乗り心地が非常に良くて驚きました。走りは言うまでもなくとんでもなく速いんだけど、恐さを感じない速さというか。ゆっくり流してると快適だし、目を三角にして走ることもできる。こんなに気を遣わずに乗れるマクラーレン、間違いなく今年乗ったクルマの中で一番記憶に残りました。約2700万円というお値段も記憶に残りましたが。つい先日、GTSというグレードにモデルチェンジしたようです」

快適さと速さを両立させたスーパーカー

マクラーレンの中で唯一のグランドツアラー「GT」。その乗り心地はGTの名に恥じぬものでした。

ポルシェ/マカンGTS

 「ポルシェで唯一乗ったことがないモデルがマカンだったので、イベント取材のタイミングで借りました。カイエンより小さいのですが、それでもSUVに乗り慣れていない筆者には大きすぎで。しかし、カッチリとした走り、車内の快適性など、SUVといえどポルシェはポルシェなんだと、SUV嫌いだっただけど認めざるを得ない完成度でした。上から目線ですが。次期モデルはEVになるようなので、それはそれで非常に楽しみですし、次はモデルチェンジしたカイエンにも乗ってみたいなと」

SUVでもポルシェはポルシェ

SUVに対して苦手意識を持っていたスピーディー末岡が、始めてマカンに乗ってその考えを改めました。

マツダ/MX-30 Rotary EV

 「RE(ロータリーエンジン)好きとしては、無条件でベスト5に入れさせてもらいました。走りとか快適性とかあるとは思うんですが、REをこの時代に復活させた、それだけで筆者の中では高評価なのです。過去、RX-7(FC3S)に乗っていましたが、それを思い出す……ところまではいきませんが(シングルローターだし)、世界に誇るRE技術をアップデートして新型車に載せるなんて、マツダには感謝しかありません」

ロータリーエンジン復活の狼煙

広島でロータリーエンジンの組み立て工場を取材。まだまだ職人の手組みの部分が残っていて感動しました。

ヒョンデ/KONA

 「ヒョンデのEV「IONIQ 5」を試乗したとき、「ふーん、こんなもんか」とあまりピンとこなかったのですが、この「KONA」に乗ったときは脳天にガツンと来ました。フロントマスクはあまり好きではないのですが、とにかく乗り心地が適度に柔らかく、カーブを曲がるときのロールも絶妙、さらにワンペダル動作も気持ちイイ加減速で、久々にEVで気に入る車両が出てきました。あとは安っぽくないインテリアだったり、スマホと連動で駐車できたり、最大で625kmの航続距離と、これで400万切る価格(グレードは一番下のCasual)は、国内メーカーも頑張らないと厳しいなと、余計な心配をしてしまったほどです」

トヨタ/シエンタ

 「スペック厨のクセに?」と思われるかもしれませんが、今年家族が増えたので、本当ならこういうクルマに乗らないといけないんだろうな、と。もちろん、クルマ好きとして乗りたいクルマに乗るので買わないとは思いますが、広くて快適で乗り降りしやすく、車内の使い勝手もいいクルマに触れていると、こういうクルマを買った世界線を想像してしまいます」

★★★

 以上、ASCII.jp自動車部が選ぶ2023年のベスト5でした。2024年も多種多様なクルマの試乗レポートをお届けますので、よろしくお願いいたします!

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