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連載:今週の「ざっくり知っておきたいIT業界データ」 第111回

IT市場トレンドやユーザー動向を「3行まとめ」で理解する 11月24日~12月1日

働く女性の78%は「職場忘年会に消極的」、マイクロセグメンテーションの導入障壁は? ほか

2023年12月04日 08時00分更新

文● 末岡洋子 編集● 大塚/TECH.ASCII.jp

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 本連載「ざっくり知っておきたいIT業界データ」では、過去1週間に調査会社などから発表されたIT市場予測やユーザー動向などのデータを、それぞれ3行にまとめてお伝えします。

 今回(2023年11月24日~12月1日)は、忘年会に対する働く女性の意識、無線Wi-Fiルーター市場の最新動向、企業情報サイトに対するユーザー評価ランキング、ランサムウェア攻撃とマイクロセグメンテーションによる対策の実態、についてのデータを紹介します。

[生活]働く女性の78%が職場の忘年会参加に消極的、43%が「必要性を感じない」(パナソニック、11月30日)
・働く女性の78%が「忘年会に参加したくない」
・参加に消極的な理由は「必要性を感じない」(43%)
・9割が体の疲労ケアやリフレッシュに投資、投資額月1万円以上は16%

 20~59歳の働く女性1370人に、コロナ禍前と比較した今年の職場忘年会への参加意欲を尋ねたところ、「とても参加したい」という意見は21.1%にとどまり、参加に消極的な意見が大勢を占めた。参加に消極的な理由は「必要性を感じない」(43.7%)、「飲みの席が苦手」(36.6%)、「身体的に疲れている」(25.7%)など。体の疲労ケアやリフレッシュへの投資については、月に「1000円以上2500円未満」(19.9%)や「2500円以上5000円未満」(19.2%)をボリュームゾーンとして、全体の88.9%が毎月いくらかの投資をしていた。月に「1万円以上」も16.6%。

参加に消極的な意見(「必須ならしょうがなく参加」「必須でなければ参加したくない」「全く参加したくない」の合計)が78.9%を占めた(出典:パナソニック)

忘年会参加に消極的な理由として「必要性を感じない」が最多(出典:パナソニック)

疲労ケアやリフレッシュへの毎月の投資額(出典:パナソニック)

[消費動向][WiFiルーター]2023年6月の無線LANルーター市場は前年同月比20%減、2021年10月以降マイナスが続く(BCN、11月22日)
・2023年6月の無線LANルーター販売台数はマイナス20%
・販売台数の7割以上が「Wi-Fi 6対応」
・市場は2021年10月以降、前年同月比マイナスが続く

 2年以内に無線LANルーター/ホームルーターを購入した1000人を対象に、2023年10月に行った「第7回 無線LANルーター購入者調査」より。コロナ禍をきっかけに無線LANルーターは需要が増加したが、2021年10月以降は前年同月比でマイナスが続いている。2023年6月もマイナス成長となり、前年同月比20.9%マイナスとなった。今年秋からは「Wi-Fi 7対応ルーター」も市場に登場しており、市場に好影響を与えるかどうかが注目される。

家庭内で無線LANルーターに接続している機器。「テレビ」(30.9%)、「ゲーム機」(21.4%)などの接続も一般化しつつある(出典:BCN)

[企業]企業情報サイトランキング、トヨタ、伊藤園、ヤクルトがトップ3(トライベック、11月29日)
・企業情報サイトのトップ3は「トヨタ」「伊藤園」「ヤクルト」
・業界別では「食品・水産」「化学・繊維」が上位にランクイン
・昨年1位の「サントリー」は6位に

 国内有力企業254社の企業情報サイトについて、6つのコンテンツ(会社案内、ニュースリリース、技術情報/品質・安全・安心への取組み、サステナビリティ・CSR・環境への取組み、IR情報、理念)に対するユーザー評価に基づいてランキングを算出した。回答数は1万3800人。昨年は「サントリーHD」「ヤマハ」「資生堂」がトップ3だったが、すべて入れ替わり、2023年は「トヨタ」「伊藤園」「ヤクルト」の顔ぶれに。伊藤園、ヤクルトは、昨年のランキングではトップ10圏外だった。特に、サイトリニューアルを行ったヤクルトでは、6つのコンテンツすべてでユーザーの評価がアップしたという。

企業情報サイト指数ランキング、総合ランキングトップ20(出典:トライベック)

[セキュリティ]マイクロセグメンテーション導入の障害は「スキル/専門知識」(Akamai Technologies、11月28日)
・企業1社が過去12ヶ月で受けたランサムウェア攻撃は平均86回、2年前の2倍
・攻撃による影響は「ネットワークのダウンタイム」(44%)、「データ損失」(42%)など
・マイクロセグメンテーションを複数の領域で導入する組織は30%にとどまる

 約1200人の担当者を対象にマルウェア、ゼロトラストなどについて調査したレポートより。企業1社が過去12ヶ月間で受けたランサムウェア攻撃回数は平均86回で、これは2年前(平均43回)の2倍となる。93%の回答者が「ランサムウェア対策にはマイクロセグメンテーションが不可欠」としているが、実際の導入率は低く、複数(2つ以上)の重要な領域で実施しているという組織は30%にとどまる。マイクロセグメンテーション導入の障害としては、「スキル/専門知識」(39%)、「パフォーマンスのボトルネック増大」(39%)、「コンプライアンス要件」(38%)などが挙がった。

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