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「Oracle CloudWorld 2023」レポート

ホアン・ロアイザ氏、基調講演でデータ/アプリケーション開発の将来像を語る

生成AI時代の「Oracle DB 23c」はどう変わったか、OCWで新機能発表

2023年10月10日 07時30分更新

文● 大塚昭彦/TECH.ASCII.jp

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AI技術の高度な進化はアプリ開発とデータ管理をどう変えるのか

 最後にロアイザ氏はAI技術、特に生成AI技術の進化によってデータ/アプリ開発がどのように変わっていくのかという予測を示した。

 まず、生成AIが数千、数万行クラスのコードを自動生成して、開発者の手を借りずにビジネスユースのアプリを開発するような将来はやってこないだろうと語る。仮に生成AIが大量のコードを自動生成できたとしても、人間の開発者がそれを理解し、検証やメンテナンス、拡張を施していく必要があり、事実上それは困難だからだ。

 その代わりにロアイザ氏は、自然言語による指示に基づいて、信頼性と拡張性の高いシンプルなアプリのブループリントをAIが生成する未来像を予測する。このブループリントをベースに、開発者がアプリを構築していくことで生産性が高まる。

将来的に生成AIが担うべきは「アプリのブループリント」の生成だと述べた

 まとめとして、アプリの開発生産性を飛躍的に高めるためには、まず強固な基盤として正規化されたリレーショナルDBがあり、その上層にJSONアクセスを可能にするDuality Viewやローコードアプリ開発のAPEXを置いて、開発者やユーザーとのインタフェースを生成AIが支援していくかたちになるだろうと語った。

 「生成AIは、自然言語での質問、JSON Dualityの生成、SQLクエリの生成、APEXのブループリント生成などを行うことになる。そして生成AIを含む(オラクルが提供する)機能群が一体となって、アプリ開発の生産性を飛躍的に向上させていくだろう」(ロアイザ氏)

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