話題の「Massive MIMO」も効果か
NTTドコモがネットワーク品質を改善させると説明会を開催した際、「Massive MIMOは検討している段階」という回答がメディアの間で話題となった。
Massive MIMOとは、多数の端末と基地局が同時に通信することで、安定的なネットワーク品質を実現する技術とされている。
関和氏の例えによれば「基地局をお客様相談窓口のコールセンターに例えると、これまでの基地局は10人からの問い合わせを1人のオペレーターで対応していた。しかし、Massive MIMOは10人のオペレーターを用意し、同時に対応してしまう。これにより、問い合わせをしても待たされることなく、即座に対応してもらえるようになる」という。
ソフトバンクではMassive MIMOを4Gのころから導入しているが「突出した効果が出ているかは分析できていないが、効果はある程度出ていると考えている」(関和氏)とのことだった。
実は、Massive MIMOのアンテナは50cm×30cm程度の板状となっており、風の影響を受けやすい。また、やや重く、ビルの屋上から下に向けて設置する必要があり、設置できる場所が限られるという弱点がある。そのため、Massive MIMOの導入は限定的とされているのだ。
実際、基地局ベンダーであるエリクソンが出している資料を見ても、日本におけるMassive MIMOの導入率は、韓国や中国と比べても極端に低かったりする。本来、ソフトバンクでもMassive MIMOを積極的に導入しているかと思いきや、必ずしもそうではないようなのだ。
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