Stability AIは7月27日、2週間遅れで「Stable Diffusion XL 1.0(SDXL)」をリリースしました。現在、SDXLに対応した動作環境として主要なものとしては「WebUI(A1111版)」、「ComfyUI」の2つがあり、このうちComfy UIの対応が早かったため人気になっています。Stablity AIでは「StableSwarmUI」というWebUIの公式版といった形の動作環境を作っていて、ComfyUIとの統合を進めています。
その一方、SDXLが出てきたことでWebUI、ComfyUI、StableSwarmUIはだんだん導入のハードルが上がってきてしまいました。事前に設定しなければならない要素が多く、求められる専門知識が着実に上がっているためです。また、これまでのStable Diffusion 1.5との混在環境であることも相まって、UIが分かりにくなりました。SDXL向けの「ControlNet」機能も登場しつつありますが、SDXLの特徴である2段階生成をさせない方がうまくいくといったケースも出てきており、ますますわかりにくい。ビデオメモリーなどスペックの要求も高く、初心者にはSDXLは、最初のとっつきが悪いという印象になっていました。
8月12日に、そこに突如あらわれてきた新たな選択肢が「Fooocus」。作者はControlNetを開発した、あのlllyasvielさん(チャン・リュミンさん)です(「画像生成AIに2度目の革命を起こした『ControlNet』」参照)。
この連載の記事
-
第90回
トピックス
画像生成AIで年賀状 リアルな人物も簡単に -
第89回
AI
OpenAI「Sora」残念な離陸 中国勢が飛躍する動画生成AI -
第88回
AI
1枚の画像から、歩き回れる“世界”ができる 来年のAIは「ワールドモデル」がやばい -
第87回
AI
画像生成AIの進化が早すぎる 2024年に起きたことまとめ -
第86回
AI
イラストに強すぎる画像生成AIモデル SDXL系「NoobAI-XL」の衝撃 -
第85回
AI
3DモデリングにAI革命の兆し 1枚のイラストから3Dデータが完成 -
第85回
AI
誰でもVTuber時代へ フェイシャルAI技術、続々登場 -
第84回
AI
画像生成AI「Stable Diffusion 3.5」性能はものたりないが、自由度が高いのは魅力 -
第83回
AI
リアルすぎてキモい 動画AIの進化が止まらない -
第82回
AI
もはや実写と間違えるレベル 動画生成AI「Runway」の進化がすごい -
第81回
AI
AIイラスト、こうしてゲームに使っています - この連載の一覧へ