データでみると改善したくなる睡眠リズム
ゲーム性としては上記の通りだが、睡眠アプリとしてはどうなのかという点も触れておこう。
まずは就寝時間の約束を設定するので、心理的にその時間を意識するようになり、安定した睡眠時間を確保できるようになっている。
アラーム機能はリリース当初こそ「音が小さすぎて起きれない」などと言われていたようだが、筆者が試した時点ではかなり大きな音量でビックリするほどだった。そのため、普通に目覚ましとしても使える点は安心していいと思う。
続いて「計測を終了する」ボタンを押した時に計測結果が表示されるのだが、眠りの浅い順に「うとうと」「すやすや」「ぐっすり」の3種類の睡眠タイプに分けられる。どれがいいという話ではなく、前回までの計測結果と比較して決定されるという。
この睡眠タイプによって集まるポケモンの種類も変わるのがおもしろいところ。「うとうと」だとくさタイプやむしタイプ、「すやすや」だとほのおタイプやノーマルタイプ、「ぐっすり」だとみずタイプやでんきタイプのポケモンなどが集まりやすい。
また、1週間でカビゴンの成長がリセットされる(また別のカビゴンを育てる)のだが、その際に1週間の睡眠データの総評も行なわれる。
「ねむりの約束」を設定しているから就寝時間を守るようになり、睡眠時間が長いほど睡眠スコアも高くなってポケモンたちも集まりやすくなる。『ポケモンスリープ』は、楽しみながら自然と睡眠リズムを整えていくアプリだと言えるだろう。
筆者は元々、就寝時間が0時~5時の間でまちまちだったし、起きる時間は5時~11時とさらにバラつきがあった。それが本作を遊ぶようになってからは、2時~7時と約5時間睡眠を規則正しく取るように。睡眠リズムを整えるという意味では、じつに役立っている。
1点だけ言うべきことがあるとすれば、寝起きのルーティーンが増えたことで貴重な朝の時間が減ってしまう点だろうか。
10分程度で終わるとはいえ、寝起きのムニャムニャした状態で「睡眠データの確認」「ポケモンのリサーチ」「おやつタイム」「きのみ&食材の回収」「カビゴンの朝食」をこなすのは、少々重荷に感じるという人もいるだろう。
一応「あとで報告する」ボタンを押して、通学/出勤の移動中などプレイヤーの都合のいいタイミングでチェックすることもできる。個人的にはタスクを保留にすると忘れそうなので、その場でやっておきたいが。
「睡眠リズムを整える+ポケモン集め」を楽しめるなら、本アプリは素晴らしいゲームと評価して間違いない。しかし、ただの睡眠アプリとして利用するつもりなら、「ゲーム要素」が逆にその目的を阻害するかもしれない。
筆者はゲーム部分も楽しめているので、今後もゆる~く『ポケモンスリープ』を続けていこうと思う。規則的な睡眠リズムを守りつつ、ポケモン寝顔図鑑の充実を図りたい。
【色違い】
とても珍しくめったに巡り会えない、通常の色とは異なるポケモン。入手困難なのでポケモントレーナーがこぞって欲しがる憧れの対象。
【ゲーム情報】
タイトル:Pokémon Sleep(ポケモンスリープ)
ジャンル:睡眠ゲーム
配信:ポケモン
開発:SELECT BUTTON
プラットフォーム:iOS/Android
配信日:配信中(2023年7月20日)
価格:基本プレイ無料(ゲーム内課金あり)
プレイ人数:1人
©2023 Pokémon. ©1995-2023 Nintendo/Creatures Inc./GAME FREAK inc.
Pokémon Sleep is developed by SELECT BUTTON inc.
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