USB4ケーブル1本で対応PCのGPU性能をアップさせる外付けeGPU
株式会社天空は、GPD社が開発するeGPU「GPD G1」のメディア向けのお披露目会を同社内にて行なった。GPD G1は、かねてよりクラウドファンディングサイト「INDIEGOGO」にて資金調達を行なっていた製品。AMDのモバイル向けGPU「Radeon RX 7600M XT」(8GB GDDR6)を内蔵し、接続したノートPCやゲーム機型PCなどのGPU性能を向上させると共に、USBハブとしても機能する。
外付けのeGPUはデスクトップ向けのビデオカードを自分で入れて使うタイプの製品はいろいろあるが、モバイル向けGPUを搭載した製品は少ない。最近話題のASUS「ROG Ally」にも対応する、「ROG XG Mobile」は、同じようなコンセプトの製品だが、ASUS独自の「ROG XG Mobileインターフェース」で接続する必要があるため、ASUSの対応製品のみでしか利用できない。
しかしながら、GPD G1はGPD社以外の製品にも利用できる、ゲーム機型PCを世に送り続けたGPD社初の周辺機器となっている。ちなみにROG AllyはUSB 3.1 Type-Cポートのみ備えるため、外付けGPUとしては動作しない。こういった製品の場合でも、USBハブ機能は使用できるとのこと。
GPD G1は接続デバイス側にUSB4(Thunderbolt 3/4)ポートがあれば、ケーブル1本で接続でき、GPD G1経由で給電しながら利用できる。また、デバイスとの接続は、USB4以外にPCI Expressバスを外付けにしたOCuLinkでも接続できる。OCuLinkで接続した場合は、軽いゲームならUSB4接続とそれほど性能は変わらないが、大型のタイトルなら15~20%ほど、性能向上が見込めるとしている。
また、熱伝導率と放熱性に優れる窒化ガリウム(GaN)採用の電源を内蔵し、小型ながらケーブル1本で動作。Thunderbolt 4ポートを持つ、3年前発売のノートPC「Dynabook VZ/HPL」に接続したテストでは、「ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマーク」が約3倍のスコアになったとしている。
主な仕様は以下のとおり。「ROG XG Mobile」と比較して、映像出力が1系統多く、より軽く、価格もお買い得。天空の先行予約価格は10万4300円とのこと。さらに、公式サイトではOCuLinkケーブルとGPD WIN MAX 2 向け M.2 OCuLink アダプターをセットにして11万1100円で購入できる。
「GPD G1」はUSB4ポートを備えるノートPCや、最近流行りのゲーム機型PCのGPU性能を向上させ、USBポート、映像出力、有線LAN接続も可能とし、ゲーミングノートPCライクでゲームが楽しめる。ノートPCやゲーム機型PCを既に持っていて、より重いPCゲームをフルHDで快適にプレイしたい人には向く。
テレビに接続し、PCゲームをプレイしたい時だけ、普段使いしているノートPCを接続して大画面で遊ぶといった幅広い活用方法もあるので、気になる人は要チェックだ。
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