このスマホ、ホントに買い? 話題のスマホ徹底レビュー 第424回
山根博士のグロスマレビュー
165Hz対応! 閉じても使えるモトローラの縦折りスマホ「razr 40 Ultra」をフォトレポート
2023年07月01日 12時00分更新
モトローラから縦折り式のスマートフォン「razr 40 Ultra」が海外で発表された。まずは中国で発売となり、追ってアメリカなどでも販売が始まる予定だ。今回、中国販売品のrazr 40 Ultraを触ることができたので外観を中心にレビューしよう。
3.6型の大型アウトディスプレーが特徴
razr 40 Ultraは開くと6.9型、閉じると3.6型のディスプレーを搭載する折りたたみスマートフォンだ。閉じたときのサイズは88.42×73.95×15.1mmと手のひらに乗る大きさである。重量はカラーによって違い、今回レビューするViva Magentaが188.5g、Infinite BlackとGlacier Blueの2色は184.5gとなる。
背面はビーガンレザーの仕上げで質感は非常によく、滑り止め効果も備えている。小型モデルのため片手で持っても落すことはないだろうが、テーブルや机の上に置いたときも本体が滑ることはない。縦折りモデルは机の上で本体を開くことも多く、この滑り止め加工は使いやすい工夫と感じられた。
ヒンジ部分はすき間なく折りたたむことのできる構造だ。側面は角をだいぶ落した形状になっているため、実際に手に持ってみるとスペック以上に薄さを感じられる。なお、ヒンジ部分はある程度の強さがあるため片手で本来を開くことはちょっと難しい。大昔のフリップ式のガラケーのように片手だけで開く操作には対応していない。
ヒンジ背面には「PANTONE Viva Magenta」の刻印がされている。これはこのモデルだけで、他の2色はロゴなどは何も入れられていない。Viva Magentaモデルはパントーンカラーを採用したことを1つのアピールポイントとしているのだ。
ヒンジ部分を含め、本体はIP52の防塵防水に対応。水滴に対しての耐性程度なので、水回りでの使用は注意が必要だ。
本体を開いたときの大きさは約73.95×170.83×6.99mmとなる。ディスプレーは6.9型(2640×1080ドット)、22:9のワイドサイズ。リフレッシュレートは165Hzと折りたたみモデルとしてもかなり高い。インカメラは3200万画素を搭載している。
主なスペックはチップセットがSnapdragon 8+ Gen 1、メモリーは8/12/16GB、ストレージは256/512GBの構成となる。バッテリーは3800mAhで30W充電に対応。一世代前のチップセットだが十分高性能だ。
ヒンジ部分は途中で止めることができる、いわゆるフレックスモードに対応している。本体を机の上に置いたままカメラを使う際に便利なモードだ。razr 40 Ultraのヒンジ部分は閉じる側で30度程度、開く側で110度程度で固定できる。実用性を考えると十分なところだろう。
開いたままでもアプリを起動可能
razr 40 Ultraの採用する折りたたみディスプレーは「ティアドロップ式」という、折り曲げたときの伸びの部分をヒンジの内側に逃がす構造をしている。そのためサムスン製品のようなはっきりとした「折れ筋」のようなものは見えない。ヒンジに逃げる1cm弱ほどの部分は若干ディスプレー部分がくぼんで見えるが、画面を暗くしたときに目立つ程度であり、通常使用時に気になることはない。
それではrazr 40 Ultra最大の特徴である、アウトディスプレーを見てみよう。ディスプレーサイズは3.6型で解像度は1056×1066ドットとほぼ正方形だ。このディスプレーの端にはメインカメラがかぶっており、2つのレンズを活かした壁紙なども今後出てきそうだ。このアウトディスプレーは144Hz駆動と高速表示が可能。オールウェイズオンディスプレー表示に対応し、デフォルトではオリジナルのようなキャラクターが表示されるが、時計などの表示に変えることもできる。
アウトディスプレーは左右へのスワイプ操作でアプリ一覧、スケジューラーや天気予報のなどのウイジェットに切り替えができる。アプリをこの画面でそのまま動かすことも可能で、電話を掛けるときにテンキーパッドを表示させることもできる。
カメラは1200万画素の広角と1300万画素の超広角を搭載。閉じたままカメラを起動すれば、これらメインカメラを使った自撮りもできる。大きなアウトディスプレーでプレビューしながらの撮影も可能、さらに撮影後の写真も大きく表示できるため、閉じたままカメラを使うのが楽しくなりそうだ。
SNSアプリやブラウザーも余裕を持った表示が可能だ。動画の再生でもそれなりの大きさで表示されるため、混雑している電車の中でも手軽に動画を楽しめそうだ。大型のアウトディスプレーを搭載することで、これまでのスマートフォンにはない使い方ができるだろう。

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