NVIDIAは1月4日(日本時間)、CES 2023の特別講演をYouTubeにて配信した。本配信では、同社のデスクトップPC向け最新GPUである「GeForce RTX 4070 Ti」、およびノートPC向けのGeForce RTX 40シリーズを発表した。
GeForce RTX 4070 Tiが登場!
GeForce RTX 4070 Tiは、現在発表されているAda Lovelace世代のGPUではローエンドの製品となる。
NVIDIAによれば、GeForce RTX 4070 Tiは前世代のハイエンドGPUであるGeForce RTX 3090 Tiに比べて、最大3倍の性能を発揮するという。また、NVIDIAの最新超解像技術であるDLSS 3を使えば、GeForce RTX 3090 Tiの平均1.8倍の性能を発揮しながら、消費電力はほぼ半分に抑えられるとしている。
なお、NVIDIAの公式サイトでは、すでにGeForce RTX 4070 Tiのスペック概要が掲載されている。CUDAコア数は7680基、ビデオメモリーはGDDR6Xの12GBという構成だ。これは当初「GeForce RTX 4080 12GB」と呼ばれていたGeForce RTX 4080の下位モデルと同等のスペック。GeForce RTX 4080 12GBは発売中止とされたが、それがリネームされたのが今回のGeForce RTX 4070 Tiという見方がされている。
発売日は1月5日で、価格はNVIDIA公式サイトでは14万9800円からとなっている。今回の講演では、ハイエンド路線のGeForce RTX 40シリーズのほか、より手ごろに購入できるGeForce RTX 30シリーズの存在も改めてアピールしていた。GeForce RTX 4070 Tiがコスパ面でどういった立ち位置になるのかに注目したい。
ノートPC向けGeForce RTX 40シリーズが一挙公開
デスクトップPC向けのGPUのほかにも、今回の講演でノートPC向けGeForce RTX 40シリーズのラインアップも公開された。
発表されたのは、GeForce RTX 4050、GeForce RTX 4060、GeForce RTX 4070、GeForce RTX 4080、GeForce RTX 4090の5モデル。Ada Lovelaceアーキテクチャーを採用したことで、電力効率が従来の3倍になったという。
また、新世代のGPUによって、AIを活用したノートPC向けのパフォーマンス最適化技術「NVIDIA Max-Qテクノロジー」もより進化したとのこと。メモリーメーカーと連携し、より低電圧なビデオメモリーを採用したほか、GPUの状態を動的に切り替えてより省電力に使用することが可能だという。またオンチップメモリーも最適化されており、帯域幅が2倍、容量が10倍になり、クロックゲーティングが改善されているとのこと。
講演内では、GeForce RTX 40シリーズを搭載するノートPCとして、「ASUS ZenBook Pro 14」、「Alienware x16」などを紹介。そのほかのメーカーからも対応製品が展開されることを発表した。
DLSS 3やGeForce NOWの話題も
そのほか、DLSS 3が四半期末にアップデートを行うことも発表。今後より多くのゲームやアプリに対応していくとした。講演内では、今後リリースを予定しているDLSS 3対応ゲームタイトルのPVも公開された。
また、クラウドゲームサービスの「GeForce NOW」において、Ada Lovelace世代のGPUを採用したサーバーが導入されたことも発表している。新しい「RTX 4080 SuperPOD」では、240fpsでレンダリングしてストリーミングが可能とのこと。レイトレーシングやDLSS 3、NVIDIA Reflexも利用可能だという。
講演ではそのほかにも、「NVIDIA Omniverse」を活用してメタバース内でクリエイター同士がコミュニケーションを行うデモンストレーションや、ロボティクス分野での取り組みも紹介した。講演の様子は、NVIDIA公式YouTubeチャンネルからアーカイブ視聴できる。
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