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CES 2023レポート 第31回

CESで判明! Orbicが日本向けにKaiOSの4Gケータイを投入意向! 日本語入力も可

2023年01月11日 10時00分更新

文● 山根康宏 編集●ASCII

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Orbicのダニー・アダモポウロス氏が手にする日本投入予定のフィーチャーフォン同型機。突然のインタビューにもかかわらず、快く記事化をOKしてくれた

マニア感激!? KaiOSの携帯電話が日本導入

 Orbicは日本向けにスマートフォンやフィーチャーフォンを提供する予定だ。CES 2023に合わせて開催されたプライベートイベントで、元モトローラ・モビリティ・ジャパン 代表取締役社長、現在はOrbicのEVP Global Strategy and Operationsを務めるダニー・アダモポウロス氏がASCII.jpのインタビューに対して語った。

 Orbicは現在アメリカなどのキャリア向けに5Gスマートフォンやタブレット、4Gフィーチャーフォン、モバイルルーターなどを提供している。5Gスマートフォンはミリ波に対応しているモデルもリリースするなど技術力も高い。日本に投入されるモデルは複数になるそうだが、イベントでは現在アメリカのキャリア・ベライゾン向けに販売されているフィーチャーフォン「Orbic Journey V」を見せ、同型機を日本に出す予定とのこと。

ベライゾンで販売中の「Orbic Journey V」

フリップ式の4Gフィーチャーフォンだ

 ただのフィーチャーフォンの日本投入であれば大きな話題ではないが、このOrbic Journey VはOSにKaiOSを搭載した「フィーチャースマートフォン」と呼ばれる製品だ。KaiOSにはグーグルも出資しており、フィーチャーフォンながらもGoogleマップやYouTube、またFacebookなどのアプリも利用できる。

Orbic Journey Vの待ち受け画面。YouTubeなどグーグル系アプリアイコンが見える

 KaiOSは海外のフィーチャーフォンで多く採用されており、たとえばノキア(HMD Global)の展開するフィーチャーフォンでもKaiOS採用モデルは多い。スマートフォン全盛時代の今、フィーチャーフォンでもスマートフォンと同様のアプリが使えなければ不便と感じる人は多いだろう。また、スマートフォンのライトユーザーの中にはフィーチャーフォンでGmailとFacebookが使えれば十分、と考える人もいるかもしれない。KaiOSフィーチャーフォンは、そんなユーザーニーズに応える製品として海外では一定の需要がある。

KaiOSでは本体スペックの制限はあるがスマートフォンと同じアプリもある程度用意されている

 しかしこれまで、KaiOS搭載のフィーチャーフォンは日本語の表示にある程度対応していたものの、(筆者の知る限り)日本語の入力は一切できなかった。つまり、日本で常用できるKaiOSフィーチャーフォンは存在しなかったのである。

 Orbicが日本向けにKaiOSフィーチャーフォンを販売すれば、KaiOS初の完全日本語対応モデルとなる。これにより今後Orbic以外のメーカーがKaiOS搭載のフィーチャーフォンを日本市場に投入するハードルを、大きく引き下げたと言える。

フィーチャーフォンながらアプリストアも提供するKaiOS

 もしもKaiOSフィーチャーフォンでLINEが使えるようになれば、ガラケーからなかなかスマートフォンに乗り換えられない年配層の方にとって、家族や親類たちとの有用な連絡ツールにもなるだろう。日本語対応KaiOS端末が登場することで、日本のフィーチャーフォン市場もちょっとした盛り上がりを見せることになるかもしれない。

 日本への投入は2023年の早い時期になるとのことなので、今後のOrbicからの発表を楽しみに待ちたい。

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