AMD ADVANTAGEをデスクトップにも拡大
AMDがRyzen+Radeon搭載ノート(AMDのスタッフはどちらもAMD製という意味で“A+A”と呼んでいた)をメーカーが設計するにあたり、こんなスペックや動作要件を満たすべきだ、として策定したのが「AMD ADVANTAGE」と呼ばれるプログラムだ。AMD ADVANTAGEに準拠していると検証された製品を買えば、ユーザーは一定基準以上の性能やユーザー体験を得られるし、PCメーカーは“AMDのお墨付き”が得られるので商売もしやすい。
そして今回、AMD ADVANTAGEのデスクトップPC版が発足したことをAMDは明らかにした。今回の発表でAMDが明かした要件では、CPUにRyzen 9 7950X、GPUにRX 7900 XTX、メモリーはEXPO対応のDDR-5で32GB以上、CPUクーラーは水冷、電源は80PLUS GOLD(以上)であること……等が読み取れたが、恐らくCPUやGPUのチョイスに合わせ何段階かのグレードがあるものと推察される(でないとハイエンド構成しか売れないことになる……)。
こんなプログラムなんて意味がない、と思う人もいるだろう。だがこれはA+A環境のパフォーマンスをフルに引き出すための最高のノウハウをユーザーやPCメーカーと共有するためのものであると考えればどうだろうか。自作PCではCPUクーラーや電源のチョイスに失敗して安定しないとか、BIOSやドライバーの設定を忘れて性能が出ない、といったミスが起こりがちだ。
よく訓練された自作erであればこのような事に遭遇することはないが、そうでない人には全てを網羅するのは大変な努力を必要とする。AMD ADVANTAGEはこの障壁を取り払うためのものであり、AMD ADVANTAGEにあらざればゲーミングPCに非ず、というようなものではないのだ。
後はレビュー解禁を待つばかり
これ以上の内容については本稿で語ることはできない。シリコンやアーキテクチャーの深いレベルの解説については、後日大原氏がキッチリと解説してくれることだろう。
ひとまず筆者としては、12月にしっかりレビュー用カードが届き、新機能を検証できるような状況になっていることを祈るしかない。コレまでのパターンだとレビュー解禁は12月13日(北米基準)の発売と同時と思われる。