このページの本文へ

前へ 1 2 3 次へ

ロードマップでわかる!当世プロセッサー事情 第653回

RDNA 3は最大10240SPでRadeon RX 6900 XTを遥かに超える性能 AMD GPUロードマップ

2022年02月07日 12時00分更新

文● 大原雄介(http://www.yusuke-ohara.com/) 編集●北村/ASCII

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

 前回 に引き続きAMDのロードマップアップデートをお届けしよう。今回はGPUの話だ。といってもCESで公開されたのはNavi 24ベースのRadeon RX 6400/6500 XTと、モバイル向けのRadeon RX 6000S/6000Mシリーズのみである。

 Radeon RX 6000S/6000Mは、一部Navi 24ベースの製品も含まれるが、Navi 22/23ベースの動作周波数違いのものがメインであり、その意味では完全に新製品と言われるのはNavi 24ベースの何製品かでしかない。このうち、デスクトップ向けとなるRadeon RX 6500 XTに関してはすでにKTU氏のレビューも掲載されており、お読みになった方も多いかと思う。

RDNA 2世代の最廉価モデルとなるRadeon RX 6500 XT

 CU数を絞り込み、これにともないインフィニティー・キャッシュは16MB、メモリーも64bit幅と非常に厳しいメモリー帯域に絞った関係で、性能を発揮できるシーンがどうしても限られるのは致し方ない。

 またビデオエンコーダーを非搭載(デコーダーは搭載)、PCIe 4.0ながらx4接続、さらに画面出力は2つといろいろ制限が多い一方、相変わらず価格が高騰しているGPU市場でありながら、市販価格が3万円台とお手頃なのも事実で、エントリー向けには悪くない(ただしエントリー向けのみ)といった製品に仕上がっている。

 ちなみにCESでは一切存在が触れられなかったが、Radeon RX 6500 XTの発売開始と同じ1月19日にはRadeon Pro W6300M/W6400/W6500Mも追加されている。

 こちらもNavi 24ベースで、デスクトップ向けはRadoen RX 6400とほぼ同じスペックのRadeon Pro W6400が提供されるが、上に書いた制限はそのまま適用される。

 AMDによれば「Pro Graphicsのユーザーの2分の1はディスプレー1枚、3分の1以上は2枚の構成であり、つまり画面出力は2つあれば6分の5の需要を満たせる」という話で、その意味ではこちらもターゲットをワークステーションのエントリーモデルに絞り込んだ構成である。

RDNA 3の噂話

 GPUに関するCESでの説明は以上で終了であり、ここからは全部噂話ベースとなる。要するにRDNA 3の話だ。そのRDNA 3、現状で聞こえてきている話はこんな感じである。

  • シングル/マルチダイ構成
  • GPUはTSMC N5、キャッシュがTSMC N6(それぞれN6/N7という説もあり)
  • CUが廃されWGPベースでの管理になる。WGPあたり256SP

 まずはCUの話。連載515回で説明したことの焼き直しになって恐縮だが、そもそもCU(Compute Unit)というものがどう定義されているかを示したのが下の画像である。

上がRDNA、下が従来のGCNである

 これは初代RDNAでの話だが、RDNA 2もここは基本的には同じである。GCNの時代では、CUが1つの処理単位になっていた。RDNAもこれを部分的には引き継いでいるのだが、大きな違いはデータキャッシュやローカルデータシェアなどが2つのCUで共有される構造になっていることだ。

 スケジューラーそのものはGCN時代と同じく1つのCUに1つずつという構成なので、その意味では変化はない。ただGCN時代はWave64(64スレッドの塊)を16-Wide×4のSIMDで4サイクルかけて処理するという単位になっていたが、RDNAでは2つのWave32(32スレッドの塊)を32-Wide×2のSIMDで1サイクルで処理する格好になっていた。

RDNAでは2つのWave32を32-Wide×2のSIMDで1サイクルで処理する。スループット的には同じ(4 Wave64相当なら4サイクルで処理)だが、Waveあたりの処理のレイテンシーが4分の1になる計算である

 ちなみにSP(Stream Processor)はこのSIMDの要素1つ1つを示しており、GCNとRDNA、さらにRDNA 2では1CUあたり64SPという構成になっている。

前へ 1 2 3 次へ

カテゴリートップへ

この連載の記事