Ryzen 7000シリーズでの自作は超堅牢VRM採用のASRock「X670E Steel Legend」でキマリ

文●藤田 忠 編集●北村/ASCII

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M.2ヒートシンクもパワーアップ

 続いてのトピックはM.2ヒートシンクだ。次世代にふさわしく、12GB/sec超えも実現可能なPCIe5.0×4 SSDだが、その発熱も強烈になりそう。「X670E Steel Legend」に限らないが、M.2ヒートシンクがパワーアップしている。

 最上位クラスに位置する「X670 Taichi」では、冷却ファンを備える「Blazing M.2 Gen5 Fan Heatsink」を新たに装備するが、「X670E Steel Legend」ではフィン構造のヒートシンクになっている。とはいえ、これまで板状だったヒートシンクと比べると、放熱面積は大幅に増えているので、その冷却性能に不安なしだ。

PCIe5.0×4に対応する「Blazing M.2」スロットには、フィンを重ねた大型M.2ヒートシンクが搭載されている

「Blazing M.2」スロット。従来とスロット形状に違いはない。ここではPCIe4.0×4 SSDのサムスン「980 PRO 2TB」を搭載している

当然だが、しっかりとパフォーマンスを発揮している。データ容量64GiBでベンチマークを実行しても、温度は最大61度とヒートシンクの冷却性能もバッチリだ

「Blazing M.2」スロットに装備されている大型ヒートシンク

両側面がフィン構造になっており、放熱面積を増加。風が通るスリットも設けられている

「Blazing M.2 Gen5 Fan Heatsink」は、オプションで販売予定なのもポイント。「X670E Steel Legend」にマッチするシルバーカラーも用意される予定だ

 デュアルチップセット仕様のAMD X670Eマザーボードの「X670E Steel Legend」は、PCIe4.0×4に対応する「Hyper M.2」スロットを3基搭載している。ヒートシンクはマザーボード下部の2基の「Hyper M.2」スロットのみになるが、データ用に複数のM.2 SSDを搭載することも可能だ。長くSocket AM5環境を使い続けるうえで、大事なポイントになるだろう。

ビデオカード向け拡張スロットの下に、M.2スロットの「Hyper M.2」を装備する

マザーボード下部には板形状のM.2ヒートシンクを装備。2基の「Hyper M.2」スロットに搭載したM.2 SSDを冷却する

板状のアルミヒートシンクだが、PCIe4.0 M.2 SSDなら問題なく冷やせる放熱性を持っている

USBポートからLEDギミックまで「X670E Steel Legend」の基本をおさらい

 「X670E Steel Legend」の注目トピックを理解したあとは、CPUソケットの形状からUSBポートの数や、PWMファンコネクターの配置、LEDギミックまで、組むうえで大事な要素と使い勝手に影響する点を総チェックしていこう。

パーツ密度が高い「X670E Steel Legend」。眺めているだけでもワクワクが止まらない!

ピンがびっちりと並ぶSocket AM5。油断してピンを曲げないように、細心の注意を払いたい

CPUはインテルと同じく、ロックレバーを倒して、固定する仕組みだ

CPUクーラーのマウント部は、AM4と互換性を維持。ただし、標準装備のバックプレートは、CPU ILMとともに固定されている。そのため、独自のバックプレートを利用する製品は取り付けできないので注意したい

マザーボードボトム部。拡張スロットはPCIe5.0に対応した×16スロット×1と、×1スロット×1、×16形状×4動作スロット×1になる

3スロット占有の大型GPUクーラー採用ビデオカードに合わせて、ビデオカード用拡張スロットの下には、拡張スロットが備わっていない

チップセットヒートシンクの「STEEL LEGEND」も、3スロットビデオカードを搭載しても、ギリギリだが隠れないようにデザインされている

 続いてはUSBポート/ヘッダーピンの数や、PWMファンコネクターの数と配置など、使い勝手や組みやすさに影響するポイントをチェックしていこう。

 使い勝手に影響するリアインターフェースのUSBポート数はデュアルチップセット仕様により、USB 2.0×4、USB 3.2 Gen1(5Gbps)×6、USB 3.2 Gen2(10Gbps) Type-A×1、USB 3.2 Gen2×2(20Gbps) Type-C×1の計12ポートと充実している。リモートワークや動画配信で使うウェブカメラから、USBキャプチャーデバイス、USBマイク、ヘッドセット、ゲームパッドなどまで、差したままで大丈夫だ。

 また、PCケースのフロント用のUSB 3.2 Gen2×2(20Gbps) Type-Cや、オールインワン水冷ユニットやLEDデバイスの制御用に使うUSB 2.0ヘッダーピンも、十分備わっている。

充実のリアインターフェース

ATX24ピンコネクター横には、PCケースフロント用のUSB 3.2 Gen1ヘッダーと、フロントパネルType-C USB 3.2 Gen2×2コネクターを搭載する

基板下部にはUSB 2.0ヘッダー×2と、USB 3.2 Gen1ヘッダーを搭載

 続いてはエアフローの強化というよりも、RGB LEDファンでの彩りで必要になるPWMファンコネクターの数と配置を確認していこう。数は6つなので十分ではあるが、PCケースのトップに3基、リアに1基のファンを搭載する場合は、分岐ケーブルだけでなく延長ケーブルの購入が必要になるだろう。

定番のメモリースロット上部には、2つのPWMファンコネクターを装備しているほか、アドレサブルRGBヘッダーピンも2つ確認できる。また、右下部にはステータスチェックLEDも備わっている

PCIe5.0対応M.2スロット側に、PWMファンコネクターを1つ搭載。ケースのリアファン用ではなく、オプションの「Blazing M.2 Gen5 Fan Heatsink」用と思っていいだろう

基板下部には、3つのPWMファンコネクターが備わっている。CPUクーラー次第では、トップ/リアに搭載するファンは、ここから延長することもある

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