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連載:今週の「ざっくり知っておきたいIT業界データ」 第37回

IT市場トレンドやユーザー動向を「3行まとめ」で理解する 2022年6月18日~24日

自治体の4割が電子契約導入意向、フリーランスの老後資金調査、広告にはユーモアを! ほか

2022年06月27日 08時00分更新

文● 末岡洋子 編集● 大塚/TECH.ASCII.jp

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 本連載「ざっくり知っておきたいIT業界データ」では、過去1週間に調査会社などから発表されたIT市場予測やユーザー動向などのデータを、それぞれ3行にまとめてお伝えします。

 今回(2022年6月18日~24日)は、サーバーレスの導入動向、自治体における電子契約導入意向と課題、マルウェアと標的型攻撃の対策トレンド、幸福感と広告・マーケティングのあり方、フリーランスの勤務時間と貯蓄についてのデータを紹介します。



■[サーバーレス][クラウド]サーバーレスは主流に、3大クラウドでのサーバーレス導入は50%以上(Datadog Japan、6月24日)
・クラウドを運用する組織の半数以上がサーバーレスを導入
・既存のアプリケーションをサーバーレス・コンテナで実行する傾向が顕著に
・AWS LambdaユーザーのうちECS Fargateの採用は20%以上に

 数千社規模という同社の顧客の利用データに基づき、サーバーレスの実態を調べた。今回で第3版。AWS、Microsoft Azure、Google Cloud Platform(GCP)のサーバーレス技術を利用する顧客は50%以上に、最も多いのはAWSで70%を上回っている。AWS LambdaのユーザーでECS Fargate(コンテナ向けのサーバーレス)を利用する企業は2020年第1四半期は12%未満だったのが、現在20%以上に増えているという。

各クラウド別のサーバーレスの利用状況。AWS(オレンジ)が頭一つ抜けている(出典:Datadog)

AWS Lambdaで使われる言語はPython、Node.jsが多い(出典:Datadog)



■[DX][政府・自治体]4割の自治体が電子契約の導入を検討、不安は契約相手の理解(GMOグローバルサイン・ホールディングス/うるる、6月23日)
・約4割の自治体が電子契約システム導入に向け具体的な調査・検討中
・紙による契約締結に6日以上かかる自治体は8割以上
・電子契約導入にあたっての不安は「契約相手先とのやりとりや理解」

 全国1788自治体の電子契約検討部署担当者を対象に、電子契約システムの導入について聞いた「全国自治体電子契約実態調査」速報版より。期間は2022年5月~6月。約4割が導入済み/予定/検討中となった。紙ベースでは契約締結に要する期間は「6~10日間」が最も多く41.8%。電子契約に切り替えることで期待する効果としては、「コスト削減」が最多で60.9%。一方で、67.1%が「契約相手方事業者と庁内の理解を得られるか不安がある」と述べた。

約4割の自治体が電子契約を導入済み・予定・検討中、予定なしは50.1%(出典:うるる/GMOグローバルサイン・HD)

「電子契約導入に際しての課題・不安」では、「契約相手と庁内の理解が得られるか」が最多(出典:うるる/GMOグローバルサイン・HD)



■[セキュリティ]マルウェアや標的型攻撃への対策、注目トレンドはサプライチェーンリスク、ゼロトラストなど(ガートナージャパン、6月22日)
・海外拠点などサプライチェーンのセキュリティ・リスクへの対応が進む
・ゼロトラスト、ランサムウェアやEmotet脅威への対策は30~40%が実施
・脅威インテリジェンスの採用は20~30%にとどまる

 ガートナーが3月に実施したマルウェアや標的型攻撃への対策の実態状況調査より。この分野でとりうる対策を6つに分類し、それぞれに対する実施率を報告している。着目すべきトレンドは、「ランサムウェアやEmotetの被害と、脅威インテリジェンスやペネトレーション・テストの採用増加」「海外拠点や取引先などサプライチェーンのセキュリティ・リスク」「ゼロトラスト」を挙げている。セキュリティ対策に唯一の解は存在しないが、全体の傾向を把握し、自社のリスクや状況を踏まえてセキュリティ計画に反映させるようアドバイスしている。

マルウェアや標的型攻撃への対策状況(出典:ガートナージャパン)



■[生活][マーケティング]45%が「2年以上幸福感を得られていない」、企業の広告・マーケ活動にユーモアを求める(日本オラクル、6月20日)
・45%が「2年以上、幸福感を得られていない」と回答
・ユーモアのあるブランドは「再購入する可能性が高まる」は79%
・85%のビジネスリーダーがユーモアを用いることに躊躇

 日本を含む世界14カ国のマーケティング、セールス、カスタマーサービスに従事する人、ビジネスリーダーなど1万2100人以上を対象に、1月に実施した。コロナ禍に入って幸福感が得られていないという人は45%、84%が幸福感を得られる新しい体験を求めており、79%が真の幸福感のために割高でもいいと述べた。一方で、ビジネスリーダーはマーケティングなどでユーモアを用いることに躊躇しており、84%は、ユーモアをうまく伝えるために必要なデータやインサイト、ツールがないと回答した。



■[働き方]フリーランスの老後資金は二極化、労働時間は1日7~9時間(GMOペパボ、6月24日)
・フリーランスの就労時間は1日7~9時間、一般的な会社員と変わらず
・蓄えている老後資金は100~300万円が26.9%、1000万円以上が22.4%と二極化
・体力維持のために何かしている人は68.8%

 同社のフリーランス向け金融支援サービスのユーザーを対象に、5月に実施した調査。就労時間は「7~9時間」が最多で38.6%、24.8%が「5~7時間」と回答。就労時間を「増やしたい」は11.9%で「減らしたい」は40.4%、47.7%が「現状に満足」と述べた。老後資金の蓄えは「100~300万円」が最も多く、次いで「100万円未満」「1000万円以上」が同じ比率となるなど、二極化していることがわかった。「貯金」は9.3%、40%が「株式・投資信託」と回答している。

1日の就労時間は「7~9時間」(38.6%)「5~7時間」(24.8%)が多い(出典:GMOペパボ)

フリーランスが老後資金として蓄えている金額。1000万円以上と100万円以下が共に22.4%となり二極化していることがわかる(出典:GMOペパボ)

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