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セントレアにオープンした無人店舗「ANA FESTA GO 2号店」で買い物をした

2022年06月18日 15時00分更新

文● 中山 智 編集●ASCII

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 6月15日、無人決済システムの開発を進めるTOUCH TO GO(以下TTG)とANA FESTAは、無人決済店舗「ANA FESTA GO 中部ゲート店」を中部国際空港第1ターミナル3階国内線制限エリア内にオープン。その前日には現地にて、メディア向けに概要などの説明および撮影会が行なわれた。

セントレア(中部国際空港)に無人店舗の「ANA FESTA GO」が出店

制限エリア内の出店となる「ANA FESTA GO 中部ゲート店」

 ANA FESTAの無人決済店舗は、2021年8月に羽田空港第2ターミナルにオープンしており、今回の中部ゲート店は2店舗目。ただし羽田店は搭乗客以外も利用できるエリアに出店しているが、中部ゲート店は、搭乗客のみが利用できる制限エリアでの出店。またTTG無人決済システムに関しては、首都圏以外への展開第1号店となっている。

入口も大きくなり、荷物があっても入りやすい

 基本的には羽田店とシステムは同じで、店舗に入って買いたい商品をピックアップ。そのままレジの前に行くと、自動で商品が認識されており、レジにて決済をするという方式。ただし、羽田店の開店から約10ヵ月の間にあらわになった問題点をブラッシュアップしているのが中部ゲート店のポイントだ。

利用方法が大きく掲載されている

 たとえば、以前はANAのマイレージ登録を決済の最後にしていたが、これを手順としては最初にすることで認識ミスなどを減らしているとのこと。また複数人でも決済時にレジの前にまとまっていれば、ひとつのグループとして認識され、それぞれが手に取ってレジまで持ってきた商品をまとめてリストアップ。親の持っている買い物かごに子どもが商品を入れても、レジ前に一緒にいれば決済できるわけだ。

商品を手に取って、レジに持っていくだけ

レジに持っていった商品が自動で認識されており、間違っていなければバーコードスキャンなどの作業は不要

決済方法やレジ袋の有無などを画面タッチで操作

 人物や商品の認識は、店内に設置されたカメラや棚のセンサーを使用。天井のカメラは、31基で店舗の広さは50.2平方メートル。羽田店は41.95平方メートルで18基なので、若干スペースは広くなっているが、それ以上にカメラの設置数は多くなっており、より正確に人物や商品の認識ができるようになっている。

天井にはセンサーとして使われるカメラを31基配置

カメラは顔認証や商品の認識に使われる

 決済は現金のほか、クレジットカードや交通系電子マネーに対応。さらにQRコード決済としてd払い、au PAY、PayPay、J-Coin Pay、楽天ペイも利用可能。店頭のアクセプタンスマークに記載はないが、WeChat Pay、Alipayにも対応しているとのこと。

コード決済が新たに追加された

レジは2台設置

決済方法は現金、クレジットカード、交通系電子マネー、コード決済の4パターン

交通系電子マネーなら、タッチで決済できる

 ただし、iDやnanaco、QUICPayといった電子マネーには非対応。またクレジットカードもICカードリーダーを利用する方式で、タッチ決済は利用できない。クレジットカードのタッチ決済はスマートフォンでの利用も可能なため、日本だけでなく海外でも利用が広まっているので、今後のインバウンド需要を考えると対応を期待したいところだ。

クレジットカードや交通系電子マネーは中央部、コードの読み取りは左のオレンジのカメラに読み込ませる

 品揃えも羽田店よりも広いことがあり、約170点(羽田店は約100点)と増加。制限エリア内に有人のANA FESTAもあることから、すぐに食べるお弁当などはそちらで販売し、無人店舗のほうは東海エリアのお土産がメインのラインアップになっている。また今後は冷凍・冷蔵が必要な食品も、現在は有人対応でないと難しいが、あらかじめ保冷剤を入れた保冷バッグで梱包しておくいった対応できるようであれば、ラインアップに加えていきたいとのこと。

名古屋など東海圏のお土産を中心に約170点をラインアップ

 ANA FESTAを担当している全日空商事 リテール戦略室 副室長の牛尾隆之氏によると、中部ゲート店規模の店舗の場合、運営スタッフはシフトや休日も考慮すると10名ほどの確保が必要とのこと。これが無人店舗になった場合、3名ほどで運営が可能に。

 現在は必ず1名が同店舗に待機する形式にしているが、今後は有人店舗と連携させることで、さらに人員を減らした運営形態を目指すとのこと。またその観点からも、今後の展開としては、空港内にANA FESTAが1店舗しかない小規模な空港ではなく、複数店舗ある中規模から大規模な空港をメインに出店を計画している。

 ちなみに万引きなどの不正利用に関しては、「羽田店を運営してきてほとんどない」(牛尾氏)とのこと。店舗内のカメラは遠隔でモニタリングされており、もし不正利用があった場合は、警察への提出も即座にできるようになっている。

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