4つのデバイスを同時に充電するテストを実施
今回、筆者の環境でのテストケースとして、ThinkPad X1 Nano(ポートC1)、Lenovo Tab 13(ポートC2)、Unihertz TickTockあるいはSurface Duo 2(ポートC3)、そして富士通Quaderno Gen2(ポートA1)に接続して実際に充電してみた。取説の複数ポート同時使用時の表で言うなら、最下段のケースだ。ThinkPad X1 Nanoは、基本45Wあれば充電できるので問題ない。最終的にすべてのデバイスへの充電は、100%で終了した。
窒化ガリウムのPD ACアダプターが各社から発売された頃から、筆者はプチ・コレクターになったようで少しユニークな製品が発売されると、要不要の判断より先に衝動買いしていた。結果、いくつかの製品が手元に揃ったが、あいにく100Wクラスの商品が手元になかったことが、今回の衝動買いのもうひとつの理由だ。
現在、CIOの20W、45W、65W、そして今回のEENOURの100Wと4種類の電力量の異なる製品が揃った。並べて見るとすぐに分かるが、基本的に電力量が大きくなるほどポートの数は増え、本体サイズも大きく、重量も例外なしに重くなっていく。この基本原則に例外はなく今のところ覆す新技術も存在しない。
昨今のコンパクト化のアプローチのひとつである「折り畳み式プラグ」も興味深い。昨今のUSB ACアダプターでは「折り畳み式プラグ」が一般的だ。しかし各社とも最小の20Wクラスでは物理的なスペースの問題もあり、製品デザインの統一性よりも実サイズを小さく見せることを優先していると思われる。それゆえ、筐体全体が大きくなってしまう折り畳み方式のプラグを採用するケースは少ない。そして興味深いのは2本のプラグの向きだ。
従来はスマホやタブレットを購入すると、必ずUSB ACアダプターが付属していた。最近はスマホやタブレットユーザが増加したからか、デバイスの電力要求の標準化が進んだからか、コスト問題か、いつの頃からか付属しなくなった。過去のいくつかのACアダプターを見てみると一部の例外を除いて、プラグの向きは統一されている。
家庭やオフィス、ホテルの客室にある2口や3口の複数コンセントプレートの場合、壁面のコンセントの多くは差込口が縦に並ぶことが多い。従来のUSB ACアダプターはこれらの使用を前提に考えられたのか、縦の幅を必要以上に取らないようなプラグの向きで設計がされているようだ。壁面の複数口のコンセント間の距離も、おおよそ35mm前後のものが多い。
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