クルマ好き女子の矢田部明子です。今回は、運転のしやすさ、使い勝手の良さ、経済性の高さなどを兼ね備えた、スズキの軽自動車を代表するモデルとして根強い人気の「アルトワークス」についてレポートしたいと思います。現行アルトワークスに3年半乗っているオーナーの意見を踏まえつつ、私も試乗してきたので、良かったこと&悪かったことをお伝えしていきます。購入をご検討されてらっしゃる方は、ぜひ参考にしてください。
スズキ「アルトワークス」ってこんなクルマ
迫力のある排気音、キビキビした足回り、5速MTモデルを搭載するなど、走りを楽める装備が充実しているアルトワークス。コンセプトは「クルマと共鳴しながら疾走する快感」で、その魅力に取り憑かれた人は老若男女問わずに多いはずです。最高出力は64psながら車重は670kgと軽いので、軽自動車とは思えない走りを楽しむことができる車です。
スズキ「アルトワークス」の主なスペック | |
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サイズ | 全長3395×全幅1475×全高1500mm |
ホイールベース | 2460mm |
車重 | 670kg |
エンジン | 660cc 水冷直列3気筒ターボ |
最高出力 | 64PS(47kW)/6000rpm |
最大トルク | 100N・m(10.2kgf・m)/3000rpm |
価格(税込) | 約150万円~(新車時) |
アルトワークスの魅力 その1
車両価格&維持費が安い
1番の魅力は、楽しい走りからは想像できないほど車両価格が安いということです。生産終了となってしまったため、中古車しか購入できなくなってしまいましたが、とてもリーズナブルな値段で販売されています。ほかには、軽自動車なので自動車税を1万800円と抑えることができます(ちなみに、2000ccの普通車だと3万9500円)。重量税や高速料金も普通車に比べて安いのもいいですね。
アルトワークスの魅力 その2
サクサクキビキビ走る走行性能
今回私が試乗したのは、「AGS(オートギアシフト)」が搭載されたモデルです。AGSとは、クラッチを電子制御で動かしてシフトする電子制御マニュアルのことで、ザックリいうとATとクラッチなしのMTを組み合わせたというイメージです。坂道を下るときにエンジンブレーキが効くといったMTの良さを生かしつつ、クラッチ操作はしなくて良いという「MTとATのいいどこ取り」をしているトランスミッションです。
これがめちゃくちゃ面白い! シフトチェンジをする度に、「ビューンビューン、プシュー」という音を奏でてくれ、その度に微妙に車体がカクンとなる演出は、とても速く走っている気分にさせてくれます(実際は、そんなにスピードは出ていないのですが)。アクセルを踏むとエンジンがブンブン音を立てながら速度を上げていく様も、軽自動車とは思えない大迫力ですし、足回りが固くて突き上げ感がありガタガタ揺れるボディーも、スポーツカーを感じさせてくれます。車重が軽いのでレスポンスよく加速してくれるし、トルクを上げるカスタムを施しているというのもあって、力強い走りも楽しめるのも◎。
オーナーさん曰く、トルクを上げるカスタムをする前は、坂道や高速などで物足りなさを感じたとのこと。あとは、パドルシフトが少しハンドルから離れた位置にあり手が届きにくかったので、パドルシフトを手前に寄せるというカスタムをしたそうです。
ちょっと気になった部分は、少し見切りが悪いこと。小回りは聞くのですが、死角が多かったのでスーパーの駐車場に停める時は運転しにくいなと感じてしまいました。
アルトワークスの魅力 その3
スポーティーな内装&外装
大迫力のメッキグリルや切れ上がったライトといった、最近よく見かける流行りのデザインではなく、「懐かしさを感じる昭和感」を感じるデザインですね。あえて華飾をせず、シンプルでベーシックなスタイルが魅力です。それでは外装からチェックしていきましょう。
続きまして、内装です。

ビビットな差し色が入っているとか、シートにキルティング加工がしてあるとかではなく、The・シンプル。だけど、このシンプルさが、良い意味で昭和感を醸し出していてGoodです。ばあちゃんの家に行った時のような、ホッとできる空間です
シートはギュッとホールドしてくれる形状になっていて座り心地もバツグンですが、恰幅のいいカメラマンが座ると「肉が収まりきらない……」と呟いていました。人によっては窮屈と感じることがあるかも?

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