「F1 2020」は高解像度でRTX 3080から離される
続いては「F1 2020」だ。画質は“Ultra High”、アンチエイリアスはTAA、異方性フィルタリングは16Xとした。内蔵ベンチマーク機能を利用し、コース“Monaco”+天候“Very Wet”設定での走行シーンにおけるフレームレートを比較する。
RTX 3080 Ti FEレビューの時は上位である3090 FEに対し下剋上をするという結果が出たが、今回のRTX 3070 Ti FEでは3080 FEを超えるような局面は観測されない。このゲームでもCUDAコア数やメモリーバス幅等の“地力の違い”を再認識する結果となった。ここでも高解像度になるほどRTX 3070 FEとの差が広がる傾向にあるが、同時にメモリーバス幅のより広い3080 FEとの差が広がっている。
フルHDでは役(負荷)不足な「HITMAN 3」
「HITMAN 3」による検証では、画質を最高設定とし、VRSは“Quality”、VRAM使用量のセーフガードはオフに設定した。内蔵ベンチマーク機能でフレームレートを計測するが、時間の関係上このテストのみ平均フレームレートでのみ比較する。ただしベンチマーク機能に搭載されている“Dubai”および“Dartmoor”それぞれにおいてフレームレート計測している。
HITMAN 3のベンチマークシーンのうち、Dartmoorは強烈なCPU/メモリー由来のボトルネックが存在するため、フルHD環境ではRTX 2070 SUPER FE以外のCPU全てにおいて決定的な差が確認できなかった。ただ、群衆表現がメインのDubaiでは、RTX 3070 Ti FEおよび3070 FEの平均フレームレートはRTX 3080 FE以上のそれより1ランク下の結果を示している。
このゲームでもRTX 3070 FEに対する3070 Ti FEのパフォーマンスゲインは数%にとどまっており、ここまでの検証を合わせて考えると、RTX 3070 Tiは3070の上位版といえるが、価格をリセットした仕切り直し的な存在であるという印象がより強くなったはずだ。
Turingの70番台の弱さが確認できた「OUTRIDERS」
続く「OUTRIDERS」では、画質“ウルトラ”に設定、モーションブラーはオフ、DLSSは“パフォーマンス”設定とした。マップ“古代遺跡”のキャンプから一定のコースで移動した時のフレームレートを「CapFrameX」で計測する。
DLSS“パフォーマンス”設定だと内部解像度は出力解像度の縦横半分でまず描画され、それをもとにTensorコアのアップスケール処理が入る。フルHDでは負荷が低すぎてフレームレートは似たり寄ったりになるが、唯一Turing世代のRTX 2070 SUPER FEだけが1人負けの状態。
WQHDや4Kになると、RTX 3070 Ti FEと上位GPUの差が顕著になりつつあるが、4Kでも60fps以上は余裕をもってキープできている。Turing世代の60番台、あるいは16シリーズ以前からの買い換えを考えているなら、RTX 3070 Ti FEは良い選択になるのではないだろうか。
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