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松村太郎の「アップル時評」ニュース解説・戦略分析 第142回

アップル「M1版iMac」1週間使ってわかったポテンシャルの高さ

2021年05月27日 09時00分更新

文● 松村太郎 編集● ASCII

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M1のポテンシャル

 27インチiMacの販売が続いていることからも、新型iMacは21.5インチモデルの置き換え。M1がMacラインアップの中でのエントリーモデル向けに採用されていることからも分かります。

 もちろん、M1の性能が現在のエントリーモデル向けにしては性能が上振れしすぎている点は、MacBook Airや下位モデルのMacBook Proが登場した際と同様の評価です。

 Geekbench 5のベンチマークスコアは、シングルコアが1700前後、マルチコアは7600前後という数字。グラフィックス(Metal)は21000前後で推移しています。これらの数字を見ると、M1チップはこれまでリリースされてきた製品と同じであることが分かります。

 また、ディスク性能をBlackmagic Disk Speed Testで計測すると、内蔵SSDが読み書きに2800MB/sec前後。Thunderboltポートに接続した WD My Passport SSD 2TB(USB 3.2 Gen 2)は、700~750MB/secを記録しました。

メディアの扱いは M1の得意とするところ

 もちろん、ベンチマークはあくまで指標であり、実際に使って速いかどうかが重要なポイント。 27インチiMacと同じように、Web会議、大学の授業、FaceTime HDカメラの映像とMacのウインドウを合成してYouTubeに配信するなど、1週間のうちに、日常的にMacのデスクトップで行なっている作業を一通りこなしてきました。

 手元のFinal Cut Proで、SSDに保存した4K/24フレーム秒(もしくは25フレーム秒)の18分のビデオを編集しました。もちろん滞りなく編集できましたが、大きく異なっていたのは書き出し速度です。

 ベンチマーク性能が同程度のIntel搭載27インチより書き出しは半分程度の時間で済んでいました。 M1のビデオまわりのアクセラレータが威力を発揮しているのではないでしょうか。

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