新モデルが間もなく登場予定
「フェアレディZ NISMO」
リーフ NISMOのスポーティーな走りに機嫌がよくなったスピーディー末岡。次に指名したのは真っ白なフェアレディZ。この試乗会唯一のマニュアル車である「フェアレディZ NISMO」です。気分は既に某漫画の主人公、アキオのスピーディー末岡。「いやーカッコイイ! これですよコレ!」と、クルマを見た瞬間からテンションが上がりっぱなしです。「最近のクルマばかり見ていたためか、内装はちょっと時代を感じますね」とのことですが、いざ走り始めると「大排気量の自然吸気って感じでイイ! すべての操作系がカッチリしているし、重たさと安定感もあるし最高!」と絶賛。そして何かスイッチが入ったのか「いくら拒否しても、オレはお前だNISMOのZッ!」などと言い出すと、あとは運転しながら湾岸某漫画のこと語る始末。試乗後は満足しつつも「今度出るであろうZは400Rと同じエンジンだとすると、NAは最後でしょうね。新しいZにも興味あるけれど、これが最後の大排気量NAかな……」と少しセンチメンタルな気分にも。
日産の頂点にして日本の頂点
「NISSAN GT-R NISMO」
そしてついに来ました。「NISSAN GT-R NISMO」。試乗モデルはMY2019と呼ばれているモデルです。価格は驚きの2420万円! ボディー剛性の向上はもとより、2018年のGT3レーシングカーから使用されている新型ターボチャージャーを採用するなど、まさにロードゴーイングレーシングカーといった内容で、量販車として初めて筑波サーキットの1分切り(59秒712)を達成したモデル。NISSAN GT-R NISMOを前にスピーディー末岡は、ただただ無言。そして「このカーボン製バンパー100万円です」というようなスタッフからの話にちょっとビビったりも。
天井もダッシュボードもアルカンターラ仕上げの室内に乗り込むと、「レーシングカーそのものでイイ」と少し顔をほころばせるスピーディー末岡。エンジンをかければ、アイドリングから野太い排気音にテンションはMAXに。今回は特別に1時間30分の試乗時間をいただいたので、首都高湾岸線を走ることにしました。センターコンソールのメーターパネルには、各種車両情報が映し出され、その気にさせてくれます。車内には、チタン製エキゾーストの音色と共に、GT3タービンの甲高い音が聞こえ、今までのクルマとは一線を画しています。ほとんどレーシングカーのノリなのですが、それが一般道で、しかもATで走れてしまうところが驚き。
道に迷いながら首都高に合流した我々。スピーディー末岡は、センターコンソールに設けられたサスペンションなど、3つ用意されたセッティングスイッチをすべてRにセットします。それらが何なのかよくわかってないにもかかわらず……。一気に足回りが引き締まり、つなぎ目でも盛大に脳や内臓が揺れる。「うおぉ」と言葉を失うスピーディー末岡。湾岸合流――ッ!と、はやる気持ちを抑えることはできません。なのですが……。
首都高名物大渋滞。NISSAN GT-R NISMOはノロノロと30km/h程度で徐行する状態。「金払っていながら一般道の方が速いんじゃない?」と文句の1つも言いたくなります。さらにRモードのままなので、乗り心地は最悪のひと言。コンフォートモードがあるのですが、断じて変えようとしないスピーディー末岡。本人はともかく、同乗者は迷惑の極みです。
渋滞は芝浦JCTまで。そこからレインボーブリッジへ向かう道は、渋滞も晴れて。ここでアクセルを踏んで……という気分になりつつも、今度は返却時間の兼ね合いで、台場ICで降りることに。残念ながら湾岸線で高速巡行ということは叶わず、レインボーブリッジを渡って、台場ICで下車。再び台場ICから都心部へと向かい返却しました。それでも「このクルマの実力の1%も出せていないけれど、凄いということだけはわかった」と感想を漏らすスピーディー末岡。今まで数多くのスーパーカーを乗った彼をもってもしても、言葉を失なわせるNISSAN GT-R NISMO。先日2021年モデルが発表されましたが、さらなる進化を体験してみたいと思わずにはいられない様子。そして「2030年には、こういった純ガソリンエンジン搭載のスポーツカーが販売できなくなるかもというのは、悲しいですね」とまたまたセンチな気分に。
栗原的2020年のベストバイ
「キックス e-POWER オーテックバージョン」
そして最後に試乗したのは「キックス e-POWER オーテックバージョン」。キックスは筆者が昨年勝手に選出した「ベストバイ」な1台。その理由は原稿に書いたのですが、担当編集のスピーディー末岡はほとんど乗ったことがないので、ここはちゃんと乗ってもらい、ホントにベストバイな1台であることを確認してもらうことにしました。
オーテック仕様は、キックスの特別仕様車で、青色LEDフォグランプを装備したフロントマスクや、青いステッチが美しいインテリアなどオトナな演出がされています。でありながら価格は300万円を少し超える程度。「これで300万円って安くないですか?」とスピーディー末岡は驚いた様子。ベストバイという意味をご理解いただいたようでした。
話題の四駆クロスオーバーEV
「ARIYA」
会場には、日産が年内発売を予定している電気自動車ARIYAの姿も。印象的はフロントマスクを有したCセグメントSUVで、日産の未来が詰まった1台。残念ながら試乗はおろか外観のみ撮影可でしたが「これは登場したらちゃんとレポートしないといけませんね」と気になる様子のスピーディー末岡。
こうして日産車の今に触れたスピーディー末岡。「スポーティーな走りを忘れていなかったことが何よりうれしい。これからも日産には僕たちの憧れを作ってほしいね」と笑顔で会場を去ったのでした。
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