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Veeamが解き放つ“データの力” 第8回

新製品のVeeam Backup & Replication v11で「アーカイブ層」追加、簡単かつコスト効率良く実現

クラウドアーカイブもシームレスに活用、Veeam最新版のポイントを知る

2021年04月28日 09時00分更新

文● 大塚昭彦/TECH.ASCII.jp

提供: Veeam Software

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 パブリッククラウドサービスの成熟と利用料金の低廉化によって、近年ではクラウド上に重要データを長期保存する「クラウドアーカイブ」が現実的な選択肢になっている。企業が抱えるデータ容量が際限なく増加し続けている現状もあり、これまで長年利用されてきた磁気テープによるアーカイブ(テープアーカイブ)は、徐々にクラウドアーカイブへと置き換わっていくことが予想される。

 Veeam Softwareが提供開始した最新版「Veeam Backup & Replication v11(以下、VBR v11)」では、Amazon Web Services(AWS)、Microsoft Azureのアーカイブストレージサービスに対応する新機能「Archive Tier(アーカイブティア)」を搭載した。これまでのクラウドバックアップとシームレスに扱うことができ、ポリシー設定が非常にシンプルだ。さらに、クラウドの利用コスト効率を高めるオプションもある。今回はVeeamのシニア・システムズ・エンジニアである斉藤乾氏に、VBR v11のクラウドアーカイブ機能にフォーカスして話を聞いた。

「Veeam Backup & Replication v11(VBR v11)」のクラウドアーカイブ設定画面

価格の低廉化とサービスの成熟で現実的な選択肢となったクラウドアーカイブ

 斉藤氏はまず、従来のテープアーカイブが抱えるさまざまな課題を説明した。たとえば、企業の抱えるデータ容量が急増しているが、それに伴ってアーカイブテープの本数も増加する。これにより、大きなテープの保管スペースが必要となり、物理的な管理作業も大変なものになっていく。

 また、長期保存するうえでは、テープ規格の世代交代にも注意しなければならない。たとえばLTO規格の場合、ドライブは2世代前(LTO-8は1世代前)のテープまで読み込みに対応しているが、それ以上古くなる場合は新しい世代のテープにデータを移行しなければならない。こうしたメディア移行も、アーカイブデータの容量(=テープ本数)が増えれば大変な労力がかかる。そして、テープメディアはテープの巻き込みのような物理障害を引き起こすこともある。

Veeam Software シニア・システムズ・エンジニアの斉藤 乾氏

 さまざまな課題を抱えるようになったテープアーカイブに代わり、近年、現実的な選択肢となっているのがクラウドアーカイブだ。クラウドベンダー各社が長期保存に適した安価なアーカイブストレージサービスを提供するようになり、それを活用するさまざまなアーカイブソリューションが登場したことで、利用しやすいものになった。

 「たとえば代表的なクラウドアーカイブストレージである『Amazon S3 Glacier』の場合、データ保存の料金は1GBあたり月額0.005米ドル、およそ0.5円です。十分に経済合理性のある選択肢と言えるのではないでしょうか」

 クラウドサービスは月額制であり、データの取り出しコストもかかるため、テープアーカイブにかかるコストとの単純比較はできない。しかし、テープアーカイブの場合はテープメディアのコストに加えて、テープを保管する倉庫代、テープドライブ/ライブラリの導入/運用/管理費用などのコストもかかってくる。そうしたコストも含まれるフルマネージドのクラウドサービスは、すでに“割安”な選択肢になっていると考えられるだろう。

統合されたポリシー設定でシンプルに使えるVBR v11の「アーカイブティア」

 そうした中、Veeamは今年リリースしたVBR v11にArchive Tier(アーカイブ層)の機能を追加した。これにより、VBRのユーザー企業は更に高いコスト効率でクラウドアーカイブを実現できるようになった。

 Archive Tierは、VBRがこれまで提供してきた短期保管用の「Performance Tier(パフォーマンス層、バックアップリポジトリ)」、長期保管/DR用の「Capacity Tier(キャパシティ層、オブジェクトストレージ)」に追加された、新たなティア(層)である。具体的には、Capacity Tierに保存されているバックアップデータを、定期的にフルアーカイブのかたちでArchive Tierに移行し、保存する。

Performance Tier/Capacity Tier/Archive Tierの概念図

アーカイブティアを含むVBRのシステム構成例(Microsoft Azureの例)

 VBRのArchive Tierは非常にシンプルに使える。管理コンソールから、リポジトリのバックアップポリシー設定画面に追加されたArchive Tierの項目を開き、アーカイブ先のストレージと、アーカイブの定期実行サイクル(日数)を指定するだけだ。定期実行サイクルは、バックアップのGFS(週次/月次/年次バックアップ)設定も考慮にいれながら、適切な日数を指定すればよい。あとはポリシーに沿って自動実行される。

 またオプションとして、保存するフルアーカイブデータの重複排除を無効化するかどうかも設定できる。非常に長い期間保管するアーカイブデータに対しては、バックアップファイルの損失影響を考慮し、効率性よりも信頼性を重視するために重複排除を除外することで、保存するデータの耐障害性を高めることができる。

 アーカイブデータの取り出しが必要になった場合も、VBRの管理コンソールから簡単に操作することができる。たとえばAmazon S3 Glacierの場合、取り出しにかかる時間/日数と料金に応じて3つの取り出し方法(迅速/標準/大容量)が用意されているが、VBRコンソールからそれを指定することが可能だ。

追加ライセンス不要、アーカイブやデータ取り出しでもコストを最適化

 クラウドアーカイブソリューションとしてのVBRの強みとして、斉藤氏はさまざまなコスト面での優位性を挙げた。まず前回記事で紹介した「Veeam CDP」と同様に、追加のライセンスコストがかからないことが挙げられる。

 「他社ソリューションの場合、クラウドアーカイブ用に別製品を購入する必要があったり、アーカイブに対して容量課金を行うライセンスになっていたりしますが、Veeamでは追加ライセンスコストは一切不要です。VBRの課金単位はあくまでもバックアップ対象のサーバー(仮想マシン)台数のみであり、台数ぶんのライセンスを購入するだけで、クラウドバックアップも、クラウドアーカイブも可能になります」

 もちろんパブリッククラウドの利用料金はかかるが、ここでもそのコストを圧縮するための仕組みがある。アーカイブデータ保存時の重複排除もその1つだが、斉藤氏はそのほかの機能として取り出し時のデータ削減機能を紹介した。

 「一般的なクラウドストレージサービスでは、データをダウンロードする際に容量ベースの課金が発生します。そのため、大容量のアーカイブデータをダウンロードする必要がある場合には大きなコストがかかりがちです。VBRでは、オンプレミスにあるデータブロックと比較して、オンプレミスにあるブロックはそれを使う仕組みを備えています。たとえば10TBのデータを取り出すのだけれども、そのうち8TBのデータがオンプレミスにあるのであれば、2TBの取り出しコストで済むわけです。コスト削減と同時にダウンロードにかかる時間も削減でき、いち早くアーカイブからの復元ができることになります」

 ちなみにVBRでは、Capacity Tierのバックアップ先として幅広いクラウドストレージ(オブジェクトストレージ)に対応している。特定のクラウドベンダーに依存することなく、なおかつ同じベンダー内でも用途に応じて料金設定の異なるサービスを選択できるので、ここでもコストの最適化を図ることができる。

VBRが対応する主要パブリッククラウドのストレージサービス

 「クラウドへのバックアップ、アーカイブを考える際には、万が一のときに迅速にリストアできるのか、リストアの際に高いコストがかからないか、といったことまで考えていただきたいと思います。VBRはそうした問題がないよう、クラウドバックアップ/アーカイブ環境に最適化されたソリューションです」

(提供:Veeam Software)

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