堅牢な電源回路と冷却性能、充実したインターフェースなどが特徴
第11世代Core i9との相性抜群! 回転する"歯車"が映えるASRockハイエンドマザー「Z590 Taichi」でキマリだ!
超堅牢VRM&冷却システムでABT動作も安心
オールコア負荷時のクロックを最大5.1GHzまで引き上げるABTを安定して活用するには、高い冷却性を発揮するオールインワン水冷CPUクーラーがベストチョイスになるが、そうすることで懸念される点は電源回路へのエアフローだ。そんな点も、VRMヒートシンクにデフォルトでファンを装備しているだけでなく、30mmファンの増設も可能なZ590 Taichiであれば、心配無用といえるだろう。
ここでは、最大4.8GHzのABT無効時に加え、最大5.1GHzのABT動作時における電源回路の温度をチェックしてみた。テストには、CPUに100%負荷をかける「Blender」の公式ベンチマークアプリ「Blender Benchmark」を利用し、「victor」を実行した際の温度を「HWiNFO64」で記録した。
なお、ASRockのマザーボードユーティリティー「A-Tuning」のシステムモニタリング「System Info」で表示される「VRM Temperature」に近い値を表示した「HWiNFO64」の「T15」センサー値を電源回路の温度としている。ベンチマークを実行した際の後半5分間の温度推移を抽出してまとめたグラフは以下のとおり。
CPUソケット周りにエアフローのないオールインワン水冷CPUクーラーを搭載しているが、アイドル状態のVRM Temperatureは35.5度と、ヒートシンク内蔵ファンの効果を感じられる温度を記録。実際、victor実行中の最高温度はオールコア5GHzオーバーで動作するABT有効時で最高68.5度とバラック状態でのテストなのを加味したうえでも、余裕のある温度だろう。当然、オールコア4.8GHz動作になるABT無効時はさらに低く、最高でも60度に抑えられている。PCケースを選ばずに、Core i9-11900Kまたは11900KFの性能を引き出せるといえる。
MOS Fanの静音性も問題なく、MOS Fanが2400rpm前後で回転しているアイドル時では暗騒音値とほぼ同じ32.7dBA(ラジエーターファンやVGAクーラーファンは停止状態)を記録していた。回転数が2800rpmまでアップするBlender Benchmarkを実行中でも、騒音値は35.1dBAに留まっており、ラジエーターファンを止めても、回転音が気になることはなかった。
高発熱なPCIe 4.0 M.2 SSDの冷却性能もチェック
最後にチェックするのは、7GB/秒のピーク性能と引き換えに発熱量が増えているPCIe 4.0×4 NVMe M.2 SSD。電源回路周りの冷却性に続いては、Z590 TaichiのM.2ヒートシンクの冷却性能を見ていこう。
PCIe 4.0×4対応M.2スロットの「ハイパー M.2 ソケット」には、CFD販売のPG4VNZ 1TB(CSSD-M2M1TPG4VNZ)を取り付けてある。検証では、「CrystalDiskMark 8.0.1」のシーケンシャル「SEQ1M Q8T1」をデータサイズ64GiB、テスト回数9回を3回連続実行した際の温度を記録した。
リードは7000MB/秒、ライトは5200MB/秒のピーク性能を発揮するPG4VNZ 1TBだが、ほぼエアフローのない状態でも62度を抑えていた。サーマルスロットリングのしきい値は製品で異なるが、80~90度近くに設定されているものが多いので、オールインワン水冷CPUクーラー搭載時も、不安なくPCIe 4.0×4対応NVMe M.2 SSDを使えるはずだ。
Z590 TaichiでLGA1200の最高峰PCを組もう
Z590 Taichiは、魅せるPCケースで組みたくなる歯車ギミックに、Wi-Fi 6や2.5G LANといった次世代インターフェース、ABTを使ったオールコア5.1GHzのクロックを安定して動作させられる堅牢な電源回路、その電源回路をしっかりと冷却する大型ヒートシンク&ファンと、6万円近い価格に相応しい機能と性能を備えている。
第11世代Core i7やi5と組み合わせるなら、新たにメモリーのオーバークロックに対応したH570やB550チップセットを搭載した高コスパマザーボードが狙い目だが、将来を含めて最上位のCore i9を狙うなら、Z590 Taichiを選んでおくのもアリだ。
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