そして“ウリ”の第2番目として、本体の一部に伸縮性能の高いネオプレーンゴム素材を採用し、ACアダプタやケーブルなど不定形な立体物を拡張収納してくれる“ストレージ機能”がある。忘れ物をしない……という意味で収納力はプラスだが、当然ながら出っ張りの大きなものを収納すると、外観上は不細工で、別の大きなカバンなどに収納する際にも、邪魔になることもあり得るだろう。
モバイルPCケースにどんな役割を求めるのか?
重さにセンシティブな筆者は、今回もモフトキャリースリーブ(13インチ)単体をキッチンはかりで実測してみたところ293g(スペック:285g)だった。しかし、これは軽量性能を気に入って購入した実測932gのThinkPad X1 Nano LTEモデルを、31%増しの1225gで持ち歩くのと同じになってしまう。
文頭写真でご紹介したCOZIのケースに入れて持ち歩けば、なんと総重量は1369gで46%増し、最近気に入って購入した日乃本帆布製の軽量帆布ケースなら1138g、筆者が普段愛用しているウルトラ軽量のタイベック製の封筒型ケースなら、持ち歩き総重量はたったの997gと1Kg切りだ。
ThinkPad X1 Nanoと最軽量のタイベック製封筒ケース組み合わせを1とするなら、日乃本帆布ケースなら1.14倍、モフトキャリースリーブなら1.23倍、COZIケースなら1.37倍となり、それだけ重いモノを持ち歩く計算となる。
モバイルPCケースに個人のアイデンティティーやコスプレ感など、プロテクト機能以外を求めるなら判断も違ってくるかもしれないが、筆者的には総モバイル重量が、大事なモバイルPC本体重量の1.2倍を大きく超える選択はない。令和の時代、もはやモバイルPCを重くて丈夫なケースでプロテクトする時代ではないのだ。
そういう判断基準から考えるなら、モバイルPCスタンドの機能も併せ持つモフトキャリースリーブの1225gは、筆者の許せる上限値ギリギリだ。メーカーのエンジニアのたゆまぬ努力とテクノロジーの進化によってやっと成し遂げた軽量性能という“超大事なお宝”をモバイルPCケースの選択ミスで、水の泡としないこともユーザの大事な知恵であり選択だ。
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今回の衝動買い
アイテム:LEMORE「モフトキャリースリーブ 13インチ ナイトブラック」
・購入:Amazon.co.jp
・価格:6000円前後
T教授
日本IBM社でThinkPadのブランド戦略や製品企画を担当。国立大芸術文化学部教授に転職するも1年で迷走。現在はパートタイマーで、熱中小学校 用務員。「他力創発」をエンジンとする「Thinking Power Project」の商品企画員であり、衝動買いの達人。
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