早くも今年のベストバイSUVが決定か!? ルノー「キャプチャー」は走りも雰囲気もイイ
2021年03月06日 15時00分更新
エンジンはルノー、日産、メルセデスと共同開発
エンジンはルノー、日産、メルセデスと共同開発した1.3リットルターボ。これもルーテシアに搭載されているものと同様ですが、ルーテシアより高出力にチューンされ、最高出力154馬力/最大トルク27.5kgm。この出力は他社の同クラスと比べて強力なもの。具体的には、モータードライブの日産キックスが最高出力129ps、最大トルク26.5kgm、同じくガソリンエンジン(1.5リットルVTECターボ)を搭載するHondaのVEZEL・ツーリングは172馬力/22.4kgmです。
気になる燃費ですが、燃費はWLTCモードで17.0km/L。ハイブリッドと比べると見劣りしますが、前出のVEZEL・ツーリングが16.4km/L(WLTCモード)なので立派な数字。ただVEZEL・ツーリングはレギュラーガソリンに対応していますが、キャプチャーはハイオクのみ。とりあえず「パワフルなエンジンに軽いシャーシ」ということで、スペック上からも走りに期待ができそうです。組み合わせるミッションは7速DCT。当然、変速スピードも速く段付きっぽいようなショックもナシです。
機能面も充実。運転支援は全盛りで、レーンセンタリングや自動運転レベル2もバッチリ対応。ルノーに限らずですが「このクルマ、イイナ」と思っても「運転支援系が弱いからなぁ」と躊躇された方もいらっしゃったのでは? 最近は日本車にあって輸入車にない機能というのは、だいぶ少なくなりました。で、価格もオプションを付けた日本車の高級グレードとあまり変わりがない。利益があるのか? と心配になります。
ちなみにルノー・キャプチャーはインテンスとインテンス・テックパックの2グレード展開。違いは内装がファブリックかレザーかと、アダプティブ・クルーズコントロールとあわせて自動運転レベル2相当を実現するレーセンタリングアシスト機能の有無といったところ。価格差は20万円ですので、かなり戦略的な価格設定といえそうです。
インテリアはルーテシアを彷彿させるもので、さすがフランスというオシャレ感があります。水平基調で広がり感のある室内に、シートはグレードによって異なり、ボディカラーに拠るのですがブラックを基調としたもの。どこか質実剛健といった印象も受けます。
驚きはシフトレバー付近の造形。アームレストとシームレスにつながる2階建てセンターコンソール(というのかは不明ですが)は、シフトレバーが手元に近い上に、適度なコクピット感を得ながら、スマートフォンが置きやすいなど、デザインと使い勝手で近年よく見かけるスタイルです。ですが、2階建てコンソールのアームレスト側が切れているデザインは初めて。これが実際に使ってみると凄く便利! しかもインテンス・テックパックだとスマホを置くトレイ部分に非接触充電機能がついてきます。
通常のスマートフォンは問題ありませんが、iPhone 12 Pro MAXのような大型モデルですと、ちょっと大きさが足りないかもしれません。そして後述しますが、車両とUSBケーブルで接続した際、スマホ側のプラグがストレートタイプですと、トレイのフチでスマホを支えるような状態になるかもしれません。L字タイプで解消できそうです。
センターには、いわゆる7インチのディスプレイオーディオを配置。ナビは車両とUSB接続して、Android AutoやApple CarPlayを用います。車両設定もこの画面から行ない、走行モードの切り替えとステアフィール特性、室内のイルミネーションの変更ができます。付属のカーオーディオはBOSE製。各ドア付近に2ウェイスピーカーを配した上に、ラゲッジスペースには小型サブウーファーを搭載。実際に聴いてみましたが、BOSEらしい厚い中低域に、フランスのオーディオメーカー、FOCALの特徴であるブリリアントな高域がミックスした、メリハリのある音が楽しめました。
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