本連載は、マイクロソフトのソリューション「Microsoft 365」に含まれるSaaS型デスクトップ&Webアプリケーション(以下、アプリ)「Office 365」について、仕事の生産性を高める便利機能や新機能、チームコラボレーションを促進する使い方などのTipsを紹介する。
Office 365を使いこなして仕事を早く終わらせたい皆様にお届けする本連載。今回はMicrosoft Teamsの新機能「ブレイクアウトルーム」に注目する。
少人数のブレストに最適な「ブレイクアウトルーム」
Microsoftは米国時間2020年12月9日、オンライン会議に加わった多数の参加者を小規模のグループに分割する「ブレイクアウトルーム」がGA(一般提供)に達したことを[公式ブログ]で発表した。同社はMicrosoft Teamsに本機能が必要な理由として、「ブレインストーミングが必要」な場面を想定したと2020年中頃に説明している。本機能を端的に紹介すると、「オフィシャルなオンライン会議を抜け出して、ごく少数のメンバーが小部屋に移動し、オンライン会議を続行する」機能だ。
多くの読者諸氏は部会ミーティング中に課もしくは係単位のオンライン会議を想定すると思われるが、本機能は教育関係者用のMicrosoft Teams for Educationにも展開されるため、学校のオンライン授業で生徒が任意のグループに分かれて発表内容などを相談する場面にも使用できるだろう。
当然ながらブレイクアウトルームに移動した参加者がメインのオンライン会議に復帰する場面を想定し、開催者は任意のブレイクアウトルームに参加して、チャットによる通知機能を備えている。
現時点で作成可能なブレイクアウトルームは最大50。前述のとおりルーム作成もWindowsデスクトップ版のMicrosoft Teamsに限られる。これらの制限はUXを踏まえつつ改善していくだろう。ブレイクアウトルームはMicrosoft Teamsにとって小さな改善である。ちょうど本稿は1都3県に対する緊急事態行動の要請直前に執筆しているが、オンライン会議ソリューションがコミュニケーションの基盤となることは明確だ。その意味でブレイクアウトルームは今後を見据えると大きな一歩といえよう。
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