144層3D NANDを採用した最新QLC SSD「SSD 670p」も紹介
Intel、世界最速のサーバー向けGen 4 SSD「Optane SSD P5800X」を発表
2020年12月16日 23時00分更新
2020年12月16日23時、Intelは最新ストレージとメモリー製品を発表した。目玉はNANDやDRAMの代替メディアとしてIntelが長年開発し続けている3D XPointを採用する「Optane」関連の製品と、144層を実現した新世代3D NANDを採用したTLC SSDとQLC SSDだ。
同社のNANDメモリー事業は2020年10月20日に韓国SK hynixに製造施設ごと売却すると発表されている。この事業移行は2021年後半の政府の承認を取得してからということなので、実質今回の新製品をもってIntel印のNAND SSDは最後になるかもしれないと思うと(ひょっとしたらまだ隠し玉があるかもしれないが……)、感慨深いものがある。
世界最速のOptane SSD「Optane SSD P5800X」
まずはこの先も積極的に事業を継続していくOptane関連製品から見ていこう。Optane SSDでは新たにデータセンター向けのSSDで世界最速を謳う「Optane SSD P5800X」(以下、P5800X)を発表。P5800XはPCI Express 4.0に対応するU.2 SSDで、次世代のOptaneメディアを採用している。容量は400GB、800GB、1.6TB、3.2TBをラインアップ。シーケンシャルリード・ライトが最大7.2GB/s・6.2GB/sで、4Kランダムリード・ライトは最大150万IOPSと超高速だ。
最近、コンシューマー向けSSDでもシーケンシャルリード7GB/sの製品が多数登場しているが、その多くはシーケンシャルライトが最大5GB/s程度で、4Kランダムリード・ライトが100万IOPSぐらいなので、P5800Xが図抜けて速いことになる。
また、耐久性を示す指標としてDWPD(Drive Writes Per Day)は100(5年間を想定)と記載されているが、同社の資料によると最大584PBW(Peta Byte Written)だそうだ。おそらく3.2TBモデルで5年使用想定の場合だろうが、さすがサーバー向けと言わざるを得ない桁違いの耐久性となる。
144層3D NANDを採用した最新SSD
次は144層実装を実現した3D NAND採用SSDを紹介しよう。サーバー向けにはPCI Express 4.0に対応する「SSD D7-P5510」(以下、D7-P5510)と「SSD D5-P5316」(以下、D5-P5316)。コンシューマー向けにはPCI Express 3.0の「SSD 670p」とハイブリッドSSD「Optane Memory H20 with Solid State Storage」(以下、Optane H20)がある。
D7-P5510は144層のTLC NANDを採用するU.2 SSDで、今年中に発売する。ラインアップは3.84TBと7.68TBの2種類。シーケンシャルリード・ライトは最大7GB/s・4194MB/s、4Kランダムリード・ライトは最大930000IOPS・190000IOPSとなる。
D5-P5316は144層QLC NANDを使用する廉価版で、2021年の前半に登場する見込みだ。フォームファクターはU.2と以前は「ruler」と呼ばれていた棒のように長い「E1.L」の2種類で展開する。容量は最大で30.72TB。シーケンシャルリードは最大6.8GB/s、4Kランダムリードは最大800000IOPSになる模様で、ライト性能は明かされなかった。