NTTドコモが発表した新料金プラン「ahamo(アハモ)」は、実質的にはサブブランド相当といえる部分も多く、さまざまな議論を巻き起こしています。その中で、「オンライン特化」でどこまで伸びるのかという点に筆者は注目しています。
■アハモ「実質サブブランド」の弊害
ドコモはアハモを「新料金プラン」と位置付けるものの、かつての安価なプラン「docomo with」とは異なり、ブランドはしっかり分けられています。「ドコモ回線使用」をうたうMVNOが多数ある中で、予備知識がなければアハモをドコモが直接運営していることは分かりにくい印象です。
ウェブサイトのドメイン名も「ahamobile.jp」(アハモバイル)と、他社のサブブランドを意識したネーミングといえます。ドコモはわざわざコストをかけて、まったく新しいブランドを立ち上げようとしていた形跡があるわけです。
見た目の印象だけでなく、サービスの中身もまるで別物になっています。新料金プランであるにも関わらず、ドコモ回線の継続利用期間がリセットされること、ドコモのファミリー割引の回線数にカウントされないというのもおかしな話です。
ドコモショップでの対応も気になるところです。ドコモによれば、アハモを含む料金の相談であればドコモショップで受け付けるとのことですが、ドコモショップは代理店が運営しており、利用者がオンライン契約に移行すると代理店にとって機会損失になる問題が指摘されています。
2021年3月のサービス開始までに細かな調整が入る可能性はあるものの、このままでは「実質サブブランド」の弊害がいろいろと出てきそうです。
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