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Windows情報局ななふぉ出張所 第221回

スマホでスマホを契約する時代に:

ドコモ新料金が「オンライン特化」競争を加速させる

2020年12月08日 09時00分更新

文● 山口健太 編集● ASCII

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■オンラインなら日本全国にリーチできる?

 ドコモユーザーが一斉にアハモに移行すれば、ドコモだけでなく業界全体にとって激震となります。ただ、アハモの実質サブブランドという位置付けもあり、そこまで劇的な変化はないとの予想もあります。

 その理由の1つは、アハモの契約手続きがオンラインのみである点です。たしかに対面で説明を受けながら契約することが一般的だった従来の携帯プランとは異なり、アハモはシンプルな設計でオンラインで契約しやすい印象です。

アハモ自体は1プランでシンプルだ

 しかし、アハモ自体はシンプルでも、いまドコモが展開しているプランはシンプルではありません。家族割や光セット割、dカードGOLDなどを活用している場合、アハモに移行するとどうなるのか、ほとんどの人は対面で説明を受けたいと感じるはずです。

 また、オンライン展開なら日本全国にリーチできると思われがちですが、実際には都市部を中心としたごく一部の情報感度の高い層にしか届きません。ウェブサイトは存在していても、アドレスを知らなければアクセスのしようがないわけです。

 MVNO各社はアハモのようにシンプルで安い商品をオンラインで展開してきましたが、結局は有名人を起用したテレビCMを放映し、全国に取り扱い店舗を広げる競争になっています。

 ドコモはアハモのターゲットを20代の若者としており、全年齢層に積極的に売り込むつもりはないようです。ドコモの狙い通りなら、アハモは他のサブブランドやMVNOから若者をじわじわと取り込み、ドル箱であるファミリー層の多くは既存プランにとどまるものと予想できます。

 ドコモはギガホやギガライトといった既存プランの値下げを12月中に発表する予定となっており、アハモへの移行を考えるのはこれを見てからでも遅くないでしょう。

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