Team TOYO TIRES DRIFTの藤野秀之選手が手首を負傷するも大活躍したオートポリス2連戦から2週間。D1グランプリ第6戦が11月14~15日に、初開催となるエビスサーキット西コースに移して行なわれました。ASCII.jpが応援するTeam TOYO TIRES DRIFTの川畑真人選手、藤野選手はシリーズランキング2位タイの85ptで迎えたエビス戦。トップ96ptの小橋正典選手(Team ORANGE)との差を縮めておきたいところです!
【コース解説】従来のD1にはない初開催地「エビス西コース」
エビスサーキットといえば、D1ファンの間では「ジャンプドリフト」で知られる南コースが有名です。一方の西コースですが、こちらは他団体(フォーミュラドリフトジャパンやエビスドリフトシリーズなど)で使われているコースです。
西コースは、5つのセクターと3つのゾーンからなります。セクターの間に空送区間がないことから、基本的にはドリフトしっぱなし、というレイアウトになっています。
スタートした車両は、170km/h近い侵入速度で1セクターに進入。ここでは鋭い振り出しと平均速度が求められるほか、車体の一部をアウト側に設けられたゾーン1を通過しなければなりません。車両はドリフトしながらセクター2へ侵入。ここではドリフト角度の大きさと安定性、平均速度が求められます。よく見るとセクター2は複合コーナーなのです。
しかもゾーン1を通過して、アウト側ギリギリを通りながら侵入するのですが、一歩間違えるとコースアウト。コースのすぐ横がグラベルであるため、コントロールが効かず土壁へ突き刺さるオマケつき。練習では山口孝二選手(adidas a0unit LINGLONG G-meister)が縦4回転の大クラッシュをしたほか、齋藤太吾選手(FAT FIVE RACING)が土壁の餌食になりました。
マシンはさらに右へと切り込みながらセクター3へ侵入。ここも角度の大きさ、安定性、平均速度が求められます。イン側にはゾーン2が設けられているので、ここも通過しなければなりません。セクター4は次のコーナーへ向けた切り返し区間。このアウト側、第2ヘアピンの侵入アウト側にゾーン3が設けられています。
ゾーン5は第2ヘアピン区間。ゾーン3のアウトから思いっきりインへ切り込んでいき、その後フィニッシュラインへ向かいます。
このコースについて、エビスサーキットをホームコースとするTeam ORANGEの小橋選手は「イベントで数回走ったことはありますけれど、D1マシンではないですね。セクター1から第1ヘアピンまでの区間がとにかく難しい。さらにゾーン1の設定が絶妙すぎるんですよ。D1にはないコースですね」とのことで、練習走行ではDOSSの得点が高くない様子。「エビス南コースなら勝てる自信がありますけれど、ここはどうかなぁ」と不敵な笑みを浮かべます。
ちなみにタイヤに関して、どのチームも「オートポリスは2~3周しか持たなかった。このコースは一見タイヤに厳しそうに見えるが、気温が低いこともあってかそれほど辛くない」という見解だった。
この従来のD1とは異なるというコースに川畑選手は練習走行から苦戦。幾度となくセッティングを見直していました。一方、藤野選手は手首のケガが完治されていないほか、エビス南コースのような壁に囲まれているコースに苦手意識があり、この西コースも「怖いです」とぽつり。Team TOYO TIRES DRIFT-1は万全ではない状態で第6戦へ挑むこととなりました。
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