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最新パーツ性能チェック 第320回

「Ryzen 9 5950X」「Ryzen 5 5600X」を加えすべてのRyzen 5000シリーズの実力を俯瞰する

2020年11月14日 17時00分更新

文● 加藤勝明(KTU) 編集●北村/ASCII

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 2020年11月6日19時に販売解禁となったRyzen 5000シリーズは、各ショップから販売在庫が速攻で消滅するという人気ぶりを見せた。今回投入された「Ryzen 9 5950X」と「Ryzen 9 5900X」はどこも流通量が少なく、「Ryzen 7 5800X」と「Ryzen 5 5600X」は比較的入手性が高くなっている。

 前回はAMDの意向により「Ryzen 9 5900X」と「Ryzen 7 5800X」しかレビューできなかったが、今回は残りの「Ryzen 9 5950X」と「Ryzen 5 5600X」のレビューをお届けしたい。前回の結果を踏まえつつ、改めてRyzen 5000シリーズの凄さを俯瞰的に検証することとしよう。Ryzen 5000シリーズの簡単な解説は、前回の記事をご一読戴きたい。

今回入手したRyzen 9 5950XとRyzen 5 5600Xのレビュー用サンプル。製品版と全く同じ体裁だ

Ryzen 9 3950Xの化粧箱(左)とRyzen 9 5950Xの化粧箱(右)との比較。前世代は特別感のある箱だったが、今回は一回り小さくなり、下位モデルと同じ厚紙製になってしまったのが残念

Ryzen 5 5600XにのみWraith Stealthクーラーが同梱される

Ryzen 5000シリーズと、その近傍の製品とのスペック比較。価格は全て初出価格で比較している

 今回の検証環境は前回と共通の構成に新たに検証するRyzen 9 5950Xと、Ryzen 5 5600Xを追加したもの。さらに6C/12TのRyzen 5 5600Xとの比較用に同じプロセスルール(同じ製法)のRyzen 5 3600XTと、インテル環境にCore i5-10600Kを追加した。Ryzen 5 3600XTはTDP95Wなのに対し、Ryzen 5 5600XはTDP65Wと絞られているので、設計的にアクセルを踏み込みやすい(クロックのブーストがより効果を発揮する)のは3600XTだが、処理効率は内部設計を大幅に改善したZen3アーキテクチャーを採用した5600XTが有利。今回はRyzen 5 5600X対3600XTの勝負が一番の見ものといえる。

検証環境:AMD
CPU AMD「Ryzen 9 3950X」(16C/32T、最大4.7GHz)
AMD「Ryzen 9 5900X」(12C/24T、最大4.8GHz)
AMD「Ryzen 9 3900XT」(12C/24T、最大4.7GHz)
AMD「Ryzen 7 5800X」(8C/16T、最大4.7GHz)
AMD「Ryzen 7 3800XT」(8C/16T、最大4.7GHz)
AMD「Ryzen 5 5600X」(6C/12T、最大4.6GHz)
AMD「Ryzen 7 3600XT」(6C/12T、最大4.5GHz)
マザーボード GIGABYTE「X570 AORUS MASTER」
(AMD X570、BIOS F31e)
CPUクーラー Corsair「iCUE H115i RGB PRO XT」
(簡易水冷、280mmラジエーター)
メモリー G.Skill「Trident Z RGB F4-3200C16D-32GTZRX」
(DDR4-3200、16GB×2)
ビデオカード NVIDIA「GeForce RTX 3080 Founders Edition」
SSD Corsair「Force Series MP600 CSSD-F1000GBMP600」
(NVMe M.2 SSD、1TB)
Western Digital「WDS100T2X0C」
(NVMe M.2 SSD、1TB)
電源ユニット Super Flower「Leadex Platinum 2000W」
(80PLUS PLATINUM、2000W)
OS Microsoft「Windows 10 Pro 64bit版」
(October 2020 Update)
検証環境:インテル
CPU Intel「Core i9-10900K」(10C/20T、最大5.3GHz)
Intel「Core i9-10900」(10C/20T、最大5.2GHz)
Intel「Core i7-10700K」(8C/16T、最大5.1GHz)
Intel「Core i5-10600K」(6C/12T、最大4.8GHz)
マザーボード ASUS「ROG MAXIMUS XII EXTREME」
(Intel Z490、BIOS 0707)
メモリー G.Skill「Trident Z RGB F4-3200C16D-32GTZRX」
(DDR4-3200、16GB×2、CPUの定格で運用)×2
ビデオカード NVIDIA「GeForce RTX 3080 Founders Edition」
SSD Corsair「Force Series MP600 CSSD-F1000GBMP600」
(NVMe M.2 SSD、1TB)
Western Digital「WDS100T2X0C」
(NVMe M.2 SSD、1TB)
電源ユニット Super Flower「Leadex Platinum 2000W」
(80PLUS PLATINUM、2000W)
OS Microsoft「Windows 10 Pro 64bit版」
(October 2020 Update)

「CPU-Z」でRyzen 9 5950Xの情報を拾ってみた。このモデルではCCDが2基あるため、L3キャッシュも32MBのものが2つあることが示されている

こちらはRyzen 5 5600Xの情報。CCD1基のみの構成なので、L3キャッシュは1つしか認識されない

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